闇金に手を染める裏社会の人々を描く、人気シリーズの第4段。1、2作目に続き主演を務めるのは、『HiGH&LOW THE MOVIE』や『ストロボ・エッジ』など話題作への出演で人気、知名度ともに急上昇中の山田裕貴(※『闇金ドッグス3』主演は青木玄徳)。本シリーズで彼が扮するのは、ヤクザの組長から闇金業へと転身し、裏社会で成長を遂げていく野心的な男、安藤忠臣。クールな表情のなかに静かな凶暴性を滲ませる難しい役ですが、山田の切れ長の目と無機質な雰囲気が安藤役にぴったりハマっていて、ゾクゾクするような男の色気を感じさせます。
今作で安藤にカネを借りにくるのは、AV製作会社の社長や、安藤の過去を知る元ヤクザの豊田といった、これまた濃い面々。闇金に手を出さなければならない人々というのは、何らかの事情により社会の最下層に属する人々なわけで、一度でも借りてしまったら、もうそこは生き地獄。破滅へのカウントダウンを見届けるしかありません。女子向けとは言い難い作品ですが、やはりカネと欲が絡むドロドロの人間ドラマはそれなりに見応えがあります。女子へのオススメポイントは、とにかく山田くんとバディ役の青木くんのかっこよさ。これにつきます。クールな安藤が豊田だけには感情を小出しにするシーンは、本作イチの萌えポイントと言えるでしょう。シリーズ作品ですが、本作から観ても十分に楽しめます。
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男性ウケする娯楽作品という感じですが、バイオレンスなシーンやエロいシーンはそんなに出てきません(ちょっぴりお下劣な言葉は多々出てきます)。ファーストデートで観るような作品では決してありませんが、もし彼がこういったテイストの作品が好きなら、たまには一緒に観てみるのもおもしろいと思います。升毅演じる元ヤクザと、高橋ユウ演じる闇金業者に付きまとわれる若い女が、年齢差を越えて、互いの傷を舐め合うように惹かれ合っていく姿は女子も共感できると思いますし、2人がお互いを思って取った行動が仇となり、どんどん暗闇へと堕ちていく様子は観ていて切ないです。 |
シリーズ初のR-15+作品となる本作。ということで、15歳未満の人は観ることができません。内容が内容だけに、ティーンに強くオススメしたくはありませんが、高校生以上であれば興味本位で楽しむことができる作品だと思います。エピソードの一つひとつは完全にフィクションですが、どうせ観るなら、闇金でおカネを借りることの怖さと、それが負のスパイラルの引き金であることを、本作から学んでほしいと思います。 |