2016年7月22日より全国公開
キノフィルムズ
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ベン・スティラーとナオミ・ワッツが演じる40代夫婦と、アダム・ドライバーとアマンダ・セイフライドが演じる20代夫婦の交流を通して、ジェネレーションギャップを描いた本作。40代夫婦はスマホに頼りまくっている一方、20代夫婦の家には古いレコードや昔流行ったアイテムがあったり、若さにしがみついている中年の哀愁と、古い文化をオシャレに取り入れる若年の余裕が対比され、皮肉がたっぷり詰まっています。野心に溢れ、怖い者知らずな20代のパワーに押されていく、40代…。観ていてとても切ない気持ちにもなりましたが、人生経験が豊富だからこそ、人を気遣ったり、相手を許す懐の深さが備わっている部分は、誇るべきことだと共感できました。一方でアダム・ドライバーが演じたジェイミーのやり方は好きじゃないなと思いつつ、若い頃にしか使えない無神経さも場合によっては武器になるし、程度の差はあれど自分だってこんな時期があったなと、懐かしい気分になりました。誰だって、かつては若者で、同時にいつかは年を取るもの。本作には時代を問わず普遍的なものが描かれていて、どんな世代の人が観ても、どちらの世代にも共感できると思います。 |
本作では、20代夫婦と40代夫婦の対比が描かれていますが、年の差カップルや夫婦は、こういうジェネレーションギャップに共感できて、より楽しめるのではないでしょうか?また、オシャレ感漂うタイトルですが、ロマンチックな要素はあまりなく、人間ドラマが中心なので、逆に誰でも観やすい内容です。ただ、中年カップル、夫婦の皆さんは、職場などでリアルに若年層にストレスを感じているようなら、本作を観るとまたイライラするかも知れないので、デートでは観ないほうが良いかも知れません。 |
キッズにはまだピンと来ない内容だと思いますが、高校生や大学生くらいなら、劇中の20代夫婦の感覚が身近に感じるのではないでしょうか?まだ中年の気持ちはリアルに想像できないと思いますが、本作で垣間見ることで、これから出会っていく諸先輩との接し方をシミュレーションしてみてください。意外に傷付きやすい大人達に少し優しくなれるかも知れません。でも、若いからこそ勢いでガンガン前進できるというのは悪いことではないと私は思います。人に不快な思いをさせるやり方はオススメしませんが、怖い者知らずな気持ちは今のうちに使ってください。 |
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2016.6.27 TEXT by Myson