2014年8月30日より全国公開
東宝
敢えて字幕版で鑑賞。アニメ版は子どもの頃に掻い摘んで観ていた程度で、ファンというほど思い入れはないのですが、やはりオリジナルのインパクトは強いのでどうしても見比べてしまう部分はありました。そんななかで、まずビジュアルについては、メインどころはちゃんとイメージに合うキャスティングをしていて違和感はほとんどなく、邦画ながら世界観がグローバルなので日本人キャストも英語を話しているせいか、新鮮味がありました。そもそもキャストの英語力がたどたどしいものならそれだけで興ざめということになったかも知れませんが、思ったよりもしっくりきていて、ストレスを感じることはありませんでした。外国人キャストの人選にも気合いを感じられ、個人的にはタイ陸軍の幹部を『オンリー・ゴッド』の悪徳警官役でインパクト大だったウィッタヤーパンシリガームが演じていたので、秘かにテンションが上がりました(笑)。他にも『流星花園〜花より男子』に出演の台湾人俳優ジェリー・イェンや、韓国『花より男子〜Boys Over Flowers』に出演のキム・ジュンなど、アジア美男子も起用しています。 また、アクションについてはやっぱり北村隆平監督だけあってキレとスピード感がある映像になっているので、コミカルさとシャープさが融合された作風に仕上がっています。ということでクオリティに関しては問題ないと思うのですが、あとは個人の好みで好き嫌いが出るのではないかと思います。私としては飛行機のなかのある1シーンは余計だったなと思ってしまいましたが、サプライズとはいえ、なんとなくファンに向けてというよりはマスコミ向けのシーンに思えて唐突で違和感がありました。まあ遊び心、サービスカットといえばそうなのだと思いますが、そういうのも好みの問題ですね。でも、気に入った部分もありましたよ。綾野剛が演じた石川五ェ門はかなりツボでした。一番クールにみえてユーモラスな要素を担っているキャラクターですが、綾野剛の演じ加減がうまかったです。というわけで、日本を代表する名作アニメの実写化なのでかなりハードルが高いと思いますが、とりあえず観てみてそれぞれにジャッジすることそのものを楽しめば良いのではないでしょうか。 |
日本人なら誰もが知っているルパンの実写化だし、キャストもかなり豪華なのでデートで観ても楽しめる作品です。際どいシーンなどは出てこないし、どんな年齢層のカップル、どんな距離感のカップルが観ても大丈夫です。ただ、オリジナルのアニメに強い思い入れがある方を誘う場合は注意しましょう。思い入れが強い分、鑑賞後の反応が読めません。好き嫌いが分かれる可能性があることは念頭に置いておきましょう。 |
キッズやティーンでも楽しめる作品です。ちょっと大人っぽい世界観で繰り広げられる泥棒劇は、子どもっぽい映画に飽きてきたキッズやティーンにとってはちょうど良い作品だと思います。オリジナルは1967年にモンキー・パンチによって生み出され、1971年にアニメ化されてから、日本だけでなく世界中でずっと愛され続けてきました。今のキッズ世代の祖父母世代、親世代が観て育った作品なので、両親、祖父母と一緒に観ても盛り上がると思いますよ。 |
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©2014 モンキー・パンチ/「ルパン三世」製作委員会
2014.8.13 TEXT by Myson