2016年6月18日より全国公開/R-15+
アルバトロス・フィルム
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もうトム・ハーディがカッコ良すぎて、一人二役の演技も完璧で本当にしびれました!そして物語を一通り観た後で、これが実話ということに改めて驚かされ、作品の完成度の高さに唸りました。トムが演じたのは、一卵性双生児として生まれ、1960年代のロンドンでギャングのリーダーにのし上がったレジナルド(レジー)と、ロナルド(ロン)のクレイ兄弟。観ているとトムが二役演じているなんてことは忘れて、本当の双子が演じているようにしか見えないくらい、彼は見事に演じ分けていました。レジーは男前で冷静、頭が切れるタイプ、ロンはちょっとゴリラ顔で衝動で動くタイプという正反対の2人ですが、まさに2人で1人とも言えるこの双子の絆の強さが、伝説をよりドラマチックにしています。2人の役割分担が状況に寄って逆転してしまう様子も、双子の神秘というか、絆の深さを物語っていて、凶悪犯なのに惹かれてしまう魅力がありました。 前半と後半でガラリと物語のトーンが変わりますが、前半はレジーと恋人フランシスのラブストーリーがとてもロマンチックで、女子はグッとハートをつかまれるはず。飴玉にまつわるシーンは、好きな人が相手でないと引きますが(笑)、こういう手をさらっと使うレジーは生まれつきの男前という感じで、それを演じるトム・ハーディもカッコ良すぎて、キュンとしてしまいました(笑)。でもそんなレジーが冷酷な顔に変わる瞬間や、思うままに行動する無謀なロンが急に不器用な優しさを見せる瞬間など、観ているこちらが心理的に揺さぶられる展開は、最初から終わりまで続き、131分の上映時間はあっという間。トム・ハーディの演技力はもちろんのこと、アカデミー賞脚色賞を受賞した『L.A.コンフィデンシャル』や、アカデミー賞にノミネートされた『ミスティック・リバー』の脚本で知られるブライアン・ヘルゲランド監督(脚本も担当)の手腕も活かされ、エミリー・ブラウニング、デヴィッド・シューリス、タロン・エガートンなど脇を固める実力派キャストも貢献した賜物だと思います。とにかく、凄い映画を観ちゃった感で大満足。ますますトム・ハーディに惚れちゃって困る作品で、男女共にオススメです。 |
私たちにとっては非日常過ぎる物語なので、自分たちと比較したりすることもなく、良い距離感をもって観られる内容でありながら、とてもロマンチックなシーンがあるので、デートのムードは高めてくれると思います。でも、根本はギャングにまつわる実話ということを忘れないように。暴力的シーンはあるし、伝説に残る凶悪人の物語なのでラブストーリーだけが綺麗というわけにもいかない部分は割り切って観てください。 |
R-15+なので、15歳以上になってから観ましょう。極悪人でありながら、魅力的なキャラクターの双子の主人公に共感してしまう部分もあるかも知れませんが、ティーンの皆さんには、彼らが悪い事をして伝説になったことよりも、双子の絆の部分に注目して観て欲しいと思います。方法はさておき、お互いを守ろうとする双子の絆は素敵です。 |
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2016.6.6 TEXT by Myson