2015年12月11日より全国公開
20世紀フォックス映画
公式サイト
マララについては、CNNのニュースでざっくり知っていたのですが、これまで何があったのか、銃撃事件の背景や、それ以前以降については、この映画でいろいろと知りました。本作はドキュメンタリーですが、マララの名前にまつわる話や、マララや家族にまつわるこれまでの出来事は、絵本のようなタッチのアニメーションで描かれていたり、堅くなりがちなドキュメンタリーが観やすく作られています。マララがお父さんの影響を大きく受けていることは観ていてすぐにわかりますが、一方でお母さんの時代の女子の生き方、考え方と大きく違うこともちゃんと描いていて、だからこそマララが女子に教育が必要と訴えているのだと、わかりやすく伝わってきます。また彼女をヒーロー扱いするばかりでなく、1人の普通の少女として日常を描いていて、マララは特別な人間だけれど、同時に「誰でもマララになれる」という視点も描いている点で共感できます。 たった15歳の少女が、自分の発言や行動のせいで命を狙われ、瀕死状態にまで陥って、それでもこんな目に遭わせた相手を恨まず、恐れない姿に本当に感動します。堅い信念や、世界を変えようという思いに、年齢も国境も性別も関係ないと改めて気付かされました。今テロが各地で起こっていて、中東に対する報道も多いですが、先入観で一括りに見るのではなく、マララのような存在もぜひ多くの人に知って欲しいと思います。 |
いわゆるデートムービーではありませんが、たまにはこういった内容を観るのも良いと思います。男尊女卑の名残が多少あるとしても、男女同じように教育を受けて、働いて、平和に日常を過ごせている日本人はいかに幸せかが実感できるので、今2人で過ごしている時間の尊さにも気付けると思います。偏った情報にさらされてしまうこともあるかも知れませんが、本作を観て何を感じたかなども話し合うと、お互いの価値観や感覚もわかると思います。自分たちの生活から遠いところのお話だからこそ、会話に本性、本音も出ると思いますよ。 |
これはまさに、皆さんと同じくらいの子ども達に関わるお話なので、ぜひ多くのキッズ、ティーンの皆さんに知って欲しいお話です。当たり前のように学校に行ける日本にいると、学べることの有り難さを感じるのは難しいかも知れません。でも皆さんこそ「なぜ勉強しなきゃいけないの?」と日々感じてますよね?その1つの答えがここにあります。他の国では学びたくても学校に行けない子ども達がいること、学びの必要性、学びが与えられないがゆえに生まれる危険性やデメリットを知ることで、明日からの過ごし方は全く変わると思います。 |
関連記事:
■【映画を処方】世界が広がれば、生き方を選べる
©2015 Twentieth Century Fox. All Rights Reserved
2015.12.7 TEXT by Myson