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2013年9月7日より全国順次公開
アップリンク
公式サイト 予告編
 本作は性同一性障害の男性ロランスとその恋人のフレッドの愛の物語です。ずっと普通のカップルと同じようにして楽しく過ごしてきた2人ですが、ある日突然ロランスが「女性として生きていきたい」とフレッドに告げます。始めはロランスのアイデンティティを問う話なのかなと思っていましたが、だんだんとフレッドの心も揺れていきフレッド自身もアイデンティティと向き合っていくことになるのがおもしろいなと思いました。女子としてはフレッドの気持ちに共感できる部分が多かったように思いますが、ロランスも精神的には女子なわけですから観ている側もフレッドと同じように戸惑いました。本作の監督のグザヴィエ・ドランは2013年現在23歳で、モデル出身、俳優経験もあるという多彩な人物です。残念ながらイケメン監督がキャストとして登場することはありませんが、監督自身のセンスが本作に大いに発揮されています。奇抜な衣装とヘアメイクの人々が集まるパーティーシーンや、部屋の中なのに突然大雨が降るシーンなど登場人物たちの心情を表す特殊な演出がとても効果的でした。フレッドとロランスの2人の複雑な愛の形とアートな演出の融合が絶妙な良さを発している作品です。ぜひ観てみてください！ |
 2人でロランスとフレッドの気持ちにそれぞれが共感というわけにはいかないかも知れませんが、もし「今の自分たちの前に別れるのか、別れないのかという究極の選択をすべき大きな問題が立ちはだかったら」と置き換えて観ると2人の関係について見直すことができると思います。本作に登場するカップルの場合はちょっと特殊なケースではありますが、女子としては共感できるポイントも多いと思いますし、観終わって彼の感想を聞いてみるのもおもしろいと思います。現代アートが好き、もしくは興味のあるカップルには特に観て欲しい作品です。オシャレなデートがしたいカップルはぜひ観てみましょう。 |
 性同一性障害の話がベースなので小中学生が観ると単なるオカマの話だと思うかも知れません。できれば家族と一緒に観て、性同一性障害がどういうものなのか説明をきちんとしてあげてください。高校生以上のティーンは本作の特別な愛がどういうものなのか、性同一性障害と向き合う本人や周りの人たちの大変さや協力のありがたさを感じながら観ましょう。それか観点を変えて、自分たちと10歳も変わらない監督のすごさや美術効果を堪能して観るとより楽しく観ることができると思いますよ。 |
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2013.9.4 TEXT by Shamy
