2018年4月6日より全国公開/PG-12
KADOKAWA
公式サイト
耳が聞こえないハンディキャップを持つ少女と、少年が時代を超えて交差するストーリー。2人はそれぞれある人物を探して、ニューヨークの町を彷徨いますが、ハンディキャップがあることで、冒険度が増します。それまで自分の居場所がなく、孤独を感じていた少年ベンが苦難に遭いながら成長していく姿には、自分の力で動き出したら、自分のルーツに辿り着き、居場所が見つけられるんだと思わせるものがあり、ラストは爽快感があります。途中ベンが出会う少年ジェイミーも可愛くて、子ども同士がすぐに仲良くなっていく様子もリアルで微笑ましかったです。そして、そんなジェイミーにも心に抱えていることがあり、彼の謎の行動については真相を知るとホッコリ。とにかく子ども達だって、必死に生きてるんだというのが伝わってきて、心に響きます。 別の時代にいる少女ローズのストーリーと、どうやって繋がっていくのかは、観てのお楽しみですが、ローズが出てくるシーンはモノトーンで描かれていたり、おとぎ話のような描写も見どころの一つです。また、原作者は、『ヒューゴの不思議な発明』(原作小説名は「ユゴーの不思議な発明」)と同じブライアン・セルズニック。本作では、自然史博物館の屋根裏が、少年達の隠れ家として印象的に描かれていますが、『ヒューゴ〜』っぽいなと思っていたら、やはり同じ作者で納得でした。なので『ヒューゴ〜』が好きな方にもオススメです。ちなみに本作はブライアン・セルズニック自身が脚本も務めています。前半は切ないですが、後半は愛に溢れていて、温かさが伝わってくる作品です。あと、ローズのお兄さん役で出てくるコリー・マイケル・スミスが本作では素敵な役なので、海ドラ『GOTHAM/ゴッサム』ファンも要チェックです。 |
ラブストーリーの要素はないし、子ども達が主人公ではありますが、デートで観るのもアリだと思います。自分のルーツを辿る物語なので、鑑賞後は自然にお互いの家族や過去の話ができると思います。気まずいシーンもないので、友達以上恋人未満、初デートでも大丈夫です。 |
可愛らしい世界観で、主人公は少年少女なので、キッズやティーンの皆さんが身近に感じられる部分はあると思います。PG-12なので、12歳未満の人は大人と一緒に観てもらえればと思いますが、観終わった後は、家族の存在を尊く思えるストーリーなので、親子で観るのもオススメです。 |
関連記事:
■来日舞台挨拶、トッド・ヘインズ監督/鈴木福、鈴木梨央(ゲスト)
■TJE Selection イイ男セレクション/コリー・マイケル・スミス
© 2017 AMAZON CONTENT SERVICES LLC
2018.3.28 TEXT by Myson