2015年11月13日よりHulu/J:COMにて全6話一挙独占配信
©HJホールディングス/共同テレビジョン ©真梨幸子/徳間書店
1つ真実が明かされても、すぐに新たな疑惑が生まれるという展開がとてもおもしろく、6話完結という長さも一気観するにはちょうど良かったです。本作は“殺人鬼フジコの衝動”という原作小説のドラマ化で、Huluにて配信されていますが、映画化されても良いくらい充実した内容で、かなり見応えがありました。
物語は、連続殺人鬼であるフジコが警察に連行されるシーンから始まりこの時点で「これはフジコが人を殺して逮捕されるまでの物語ではなく、どうして殺人鬼になったのかが描かれている物語なんだな」と感じたのですが、そこから彼女の幼少期まで遡っていったのには驚きました。ほかにも、フジコの娘、旦那さんなども登場するのですが、彼女の人間関係や過去が明かされるに連れ、物語がどんどん複雑になっていったので、とても引き込まれました。ストーリーを追っているとフジコに、同情心が湧くときもあるのですが、すぐに「やっぱりただの悪い奴なのかも!?」と、観ている側を翻弄させてくれるのが、この作品のおもしろい点だと思います。
そして何より、主人公のフジコを演じた尾野真千子の演技が素晴らしい!普段は、明るくて元気なイメージが強かったのですが、このドラマのなかでは完全に悪女でした(笑)。残虐なシーンにも体当たりで臨んでいて、その徹底した悪役ぶりが観ていてとても爽快でした。本作はサスペンスドラマですが、ちょっと強烈な人間ドラマとしても楽しめる作品です。ぜひご覧ください。
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2015.12.24 TEXT by Shamy |