>映画に隠された恋愛哲学とヒント集19

主人公は、いろいろなイイ女とベッドを共にすることで頭がいっぱい。なのに彼はいくらイイ女と寝てもポルノには勝てないと思っているポルノ至上主義なのです。そんなある日、とびっきりの美女が現れ、彼女がギリギリのところで体を許してくれないこともあり、彼は彼女を落とすことに必死になります。でも、実際に彼女を味わった途端、元の彼に逆戻り。彼女は他の女とは比べものにならないほど良いとは思いつつ、やっぱりポルノを観て自分で満足するのには勝てないと思ってしまいます。

本作は前半では、男性にとっての性欲とセックス観に焦点を当てていて、後半は主人公がポルノ至上主義になっている根本の原因と問題について掘り下げていきます。前半のノリで一見どうしようもないチャラ男のストーリーで終わるのかと思いきや、後半で主人公が本当の愛に目覚めていき、セックス観も変わっていく様が描かれています。
なので前半では、どんなに自分を磨いてイイ女になっても、男子はポルノで性欲を解消せざるをえないのかと思えてちょっと切なくなるのですが、後半で女子にも希望が見えてきます。女子は心がついていかないとベッドで満足できない、男子は性欲を解消できればほぼ満足という説をよく耳にしますが、いえいえやっぱり男子も女子と同じで気持ちがついていかないと満足できないのかも知れないなと思えます。
こういう話題は本人には聞けないですが、本作はジョセフ・ゴードン＝レヴィットが初監督を務めている作品で、男子目線で描かれているので、参考にできる部分があると思います。