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『グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札』 2014年4月19日より全国公開 ©2014 STONE ANGELS SAS |
『グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札』 |
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モナコ大公レーニエ3世と結婚した、世紀のハリウッド女優グレース・ケリーは26歳の若さで引退。お国柄の違いもあり、なかなか新しい世界になかなか溶け込めずにいます。そんなとき、アルフレッド・ヒッチコック監督からオファーがあり、女優復帰を考えたグレースでしたが、彼女が女優復帰することは、政治的な影響も考えられ、簡単にはいきません。そんな状況に陥ったグレースは、ある決断をします。 |
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女優として世界的大スターの地位を確立したグレースが公妃となることは、私たちが考えるほど簡単ではありません。女優がホンモノのプリンセスになったと聞けば、美しく、表舞台に立つことに慣れた人だからきっとうまくやれると思いがちですが、逆に言うと、彼女の行動は女優でいたときよりも、もっと過敏にスキャンダルになってしまうため、より慎重にならざるを得ません。さらに、政治的に不安定な状態だったモナコは、緊迫した状態にありました。彼女が女優復帰すれば、公妃としての役目を果たしていないと見られ、レーニエ3世のイメージにも影響を与えます。追い詰められたグレースは、公妃として生きていくことに覚悟を決め、女優として築いてきた自分の価値を最大限、夫のために活かすことにします。彼女にしかできない秘策を繰り出したグレースの姿は、まさに妻としての鑑。“自分の戦い”としてではなく、夫を立て一歩下がった位置にいながらも、女性だからこそできる戦い方で勝負し“夫を勝たせる”技量が、妻には必要だということ見事にを証明しています。 |
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TEXT by Myson