映画に隠された恋愛哲学とヒント集56

夢を抱いてハリウッドに出てきた１人の青年が、ヴェロニカという名の美しい娘に恋をするもうまくいかないまま、ニューヨークに拠点を移し、新たな道を切り開くストーリー。新天地ニューヨークで、別の美しいヴェロニカという女性に出会った彼は、皮肉にも、最初のヴェロニカに再会してしまい、心が揺れ動きます。彼は、一人目のヴェロニカをまだ愛しているのか、それとも…。

相手に未練が残る理由はいろいろとあるように思います。相手への愛だけが要因ではなく、自分にとって激動の時代に付き合っていたからこそ思い出深かったり、自分が成長できた時期にそばにいてくれた相手だからこそ運命の人だと感じたり…。さらに自分が思った形で結ばれなかった恋ならば、なおさら執着するはず。成し遂げられる可能性があったなら、成就できなかった思いは、未練に繋がります。
でも、その愛を手放したからこそ得られた未来があるとしたら、それも運命。選ばなかったもう一つの選択肢の行く末を見てみたかっただけだと思えば、その未練を断ち切るのは意外に簡単にできるのではないでしょうか。