映画に隠された恋愛哲学とヒント集57

船で遭難し、長らく謎の多い島でサバイバル生活をしていたオリバー。5年間の空白のあと、オリバーは自分の故郷スターリング・シティに戻ってきますが、島での出来事を周囲の人に内緒にしています。でも、その秘密を抱えているせいで、オリバーは苦しむ事になり、恋人からは「私には嘘をつかないで、秘密を打ち明けて」と言われるのですが、危険に巻き込みたくない一心で、オリバーは真実を打ち明けない事が多く、これが恋愛にいつも影を落とします。

大切な人に秘密を持たれるのは、すごく辛い事です。またその秘密を抱えている事で相手が苦しんでいるなら、一緒にその苦しみを抱えようと、秘密を打ち明けて欲しいと思うのも、恋人なら当然でしょう。でも、相手を守りたくて、秘密を守っているなら、それはそれで認めてあげても良いのではないでしょうか。
本作のオリバーは秘密主義で、その事で恋愛関係がギクシャクすることもしばしばですが、オリバーの状況からして、秘密にしないといけない事があるのは想像できます。これはヒーローの話なので一般人にそのまま置きかえることはできないにしても、相手が何か秘密を抱えていると思ったら、相手が打ち明けるまで少し待ってあげる、秘密そのものを聞かないで、打ち明けられない理由から聞いてみるなど譲歩が必要な気もします。頭ごなしに、なんでもかんでも「秘密にしたからダメ！」では、関係が続きません。愛のためではない嘘は許したくないですが、誰かを守るための嘘は許してあげたいですね。