前回は、私達の食が環境にどのような負荷を与えているのかをご紹介しましたが、今回は代替エネルギーや、私達が心掛けたいエコの取り組みについてご紹介します。
地球に優しいバイオ燃料
地球温暖化や原油価格の高騰が問題視されるなか、新しい燃料として“バイオ燃料”(=とうもろこしやサトウキビを原料とした燃料)が注目されています。バイオ燃料には下記のメリットとデメリットが挙げられます。
<メリット>
■原料となる植物を栽培し続ければ枯渇の心配がない。
■原料である植物が二酸化炭素を吸収するため、燃焼時に排出される温室効果ガスは排出したとみなされない。
<デメリット>
■原料作物の需要増加により、今まで小麦や大豆などを栽培していた農家が、より高く買ってもらえるバイオ燃料用の作物生産に転作してしまう。
■上記により、小麦や大豆の価格が高騰。また、それらを使用する食品も高騰する。
■飼料用穀物も不足することから、肉や乳製品の値上げにも繋がる。
環境にとっては良いバイオ燃料ですが、上記のようにそれ以外の部分にしわ寄せが来てしまうことがわかります。バイオ燃料が上手く活用されるよう、今後の日本や海外での動向にも注目です。
私達ができる身近なエコ活動
こちらでは私達が身近にできるエコ活動の一部をご紹介します。
※以前「映画で“食”について考えてみよう3:まめに冷蔵庫内をチェックして食品ロス削減に貢献」で、食品ロスについても紹介しているので、こちらもぜひご覧ください。
■食料生産から消費までには多くのエネルギーが使用される。
→なるべく旬の食材を食べ、生産地が近いものを食べるようにする。
■水分を多く含む生ゴミは、燃焼時に炉内の温度を下げるため、ダイオキシンが発生しやすくなる。
→生ゴミは十分に水分を切ってから出すようにする。
■使い捨て容器や過剰包装の包装紙、レジ袋などが大量のゴミとして捨てられている。
→マイバッグ、マイ箸、マイカップなどを利用する。
■洗い物や洗面時に水をついつい流しっぱなしにしてしまう(水道の蛇口からは1分間に約12リットルの水が流れ出している)。
→こまめに止めるようにすることで、水の無駄遣いを防げる上、水道料の節約にも繋がる。
■エアコン、テレビなど、リモコンで付く家電には、いつでも反応できるよう待機機能が付いている。このため、常に1〜3ワットの待機電力を消費している。
→長く使わない時は主電源を切るか、プラグをコンセントから抜いておく。
最近はレジ袋が有料化となり、飲食店のストローが紙になったりと、皆さんの身近でもエコに対する社会的な変化を感じることも多いのではないでしょうか。まだまだ課題の多いテーマではありますが、上記のように地道なエコ活動を一人ひとりが続けることでも大きな力になっていくと思います。まずはぜひできることから始めてみてください!
<参考・引用資料>
三ッ井清貴「服部幸應の食育インストラクター養成講座 テキスト5」(がくぶん)
本内容は、上記で語られている内容を一部引用しまとめたものです。
食にまつわる映画をチェック!
『TOMORROW パーマネントライフを探して』
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REVIEW/デート向き映画判定/キッズ&ティーン向き映画判定
2012年に権威ある学術雑誌” ネイチャー”で、21人の科学者達により、今のライフスタイルを続ければ人類は滅亡するという論文が発表された事実を知った、女優メラニー・ロランと、活動家でジャーナリストのシリル・ディオン。そんな2人が、農業、エネルギー、経済、民主主義、教育の分野で新たな取り組みや暮らしをしている世界中のパイオニア達にインタビューしていくドキュメンタリー。
★食の注目POINT!!
新たな取り組みや暮らしを実践している人々の生活には、今までの常識を覆すような発見が多くあり、ご自身の生活を振り返るきっかけにもなりそうです。また、野菜を育てるにはエネルギーを要するなど、自然環境の循環の大切さにも気づかされます。
『地球が壊れる前に』
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レオナルド・ディカプリオと、フィッシャー・スティーヴンス監督がタッグを組んだドキュメンタリー。気候変動によって世界で起きているさまざまな変化を見つめ、その真相に迫っていく。
★食の注目POINT!!
レオナルド・ディカプリオ自身が世界各国を周り、気候変動の真相に迫っていくので、どんな人でも親しみやすいと思います。また、私達の生活に欠かせない食用肉や油などにまつわる衝撃的な事実も知ることになります。今地球でどんな問題が起きていて、それが人間の生活とどう関わっているのかを知るのに最適な作品です。
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TEXT by Shamy(NPO日本食育インストラクターPrimary)