ツイート
『アウトレイジ』
2010年6月12日全国公開
2010・日・109分
監督:北野武
出演:ビートたけし/椎名桔平/加瀬 亮/三浦友和/
國村 隼/杉本哲太/塚本高史/中野英雄/石橋蓮司/小日向文世/北村総一朗
配給:ワーナー・ブラザース映画
©2010『アウトレイジ』製作委員会
公式サイト
関東一円を仕切っている山王会。その直参の池元組と古参の弱小ヤクザである村瀬組が癒着していることを知った本家は、池元組長に「村瀬組を締めろ」と命じる。池元は配下にある大友組を使って、みせしめになる程度で良いから村瀬組を襲えと指示するが、その火種がやがて大きな紛争へと発展。山王会内でも権力争いが生まれ、男たちの本性が浮き彫りになる。
■映画批評&デート向き映画判定 ■続編『アウトレイジ ビヨンド』ワルだからこそ、滑稽に見えるシーンがたけし流
「全員悪人」という設定に、バイオレンス映画という印象から入ると、さぞや怖い映画だと思いきや、さすが北野武監督作だけあって、ユーモアも盛りだくさん。ヤクザの世界で想像されるやりとりにちょっとスパイスを加えて滑稽に見せているシーンもあり、緊張感をときどき笑いで解いてくれます。普通だったら、ヤクザ同士が大声でがなり合っているシーンは怖いと思うのですが、セリフの内容が「そんなことを大声で言い争っているって、可笑しい」と思える内容で必死で言い争えば言い争うほど滑稽に見えたり、ちょっとほかのヤクザ映画とは違うなという印象を受けました。
また悪人だらけの世界で、だまし合い、殺し合い、誰が最後に残るのか、設定は違えど、一般の世界でも置き換えられそうな内容なのもおもしろいです。人の欲のぶつかりあい、義理と人情があるのかないのか…、設定が悪人ということで、そういう人間的な生々しい部分が露骨に描けるところをうまく使っているのかなとも思えました。
無残なシーンもありますが、ぜひ映画好き女子には観て欲しい作品です!2010.6.1 TEXT by Myson