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マイソン:
女性キャラクターに関して、こういうところが女性ユーザーの共感を呼ぶんじゃないかとか、こういうところを観て欲しいという点はありますか?
大谷亮平さん:
佐津川さんが演じた早乙女珠は、落ちるところまで落ちてやろうみたいな感覚で、裏で良くないことをして返そうとして最後は泥沼にハマってしまうけど、この映画を観た女性は、珠に惹かれる人がすごく多かったみたいです。
マイソン:
確かに珠の真似はしたいと思わないし、できないと思うんですけど、あの強さは独特でしたね。
大谷亮平さん:
どこか女性にとっては、彼女にリンクする部分が大きいんでしょうか。女性ならではの強さとして、むしろ魅力的に映っているというか、そういう風に描いてくれたっていうのがあるとは思うのですが、男性と女性で観る感覚が違うのかなって思いました。
マイソン:
珠は欲望がはっきりしているというか、目的がすごく明確というか。それにある意味すごく正直ですよね。だから彼女の欲望の種類には共感できなくても、自分がそうしたいって思ってストレートに行動するという点では、魅力的な女性に見えました。
小林且弥さん:
確かにそうですよね。安達さんが演じた留美のほうがマイノリティというか、ああいうお金の使い方ができる人は男女問わず少ないのかなって思います。やっぱり結局お金に惑わされて、そこに寄っかかり過ぎて結果落ちていってしまう人が多いから、珠のほうが共感というか、自分のなかに珠の部分が見える人が多いんでしょうね。
マイソン:
そうかも知れませんね。では最後にトーキョー女子映画部の読者に向けて女性に観て欲しいポイントを教えてください。
大谷亮平さん:
闇金の話だし、こういうダークサイドを描いたものは、女性がちょっと敬遠しがちだと思うのですが、試写で観てくださった女性にはすごく楽しんでもらえているみたいです。ストーリーもおもしろいので、暗くて怖そうというイメージに縛られず、もがいている人間が滑稽に映る部分にも注目して観て頂くと、絶対に楽しめると思います。なので、男女問わず幅広い年齢層の方に観て欲しいです。
小林且弥さん:
もちろんバイオレンスシーンも出てきますが、それがメインじゃありません。お金という一つのフィルターを通して、そこに取り憑かれた人だったり、落ちていく人、何かを守ろうとする人など、人間ドラマを描いているし、エンタメ要素も強いので、そこを楽しんでもらえたらと思います。
マイソン:
ありがとうございました!
2018年4月10日取材&TEXT by Myson
2018年5月26日より全国公開
監督:綾部真弥
出演:大谷亮平/小林且弥/佐津川愛美/田中俊介/玉城裕規/岩谷健司/松浦祐也/八木アリサ/えんどぅ/土田拓海/吉原雅斗/安達祐実/升毅/渋川清彦
配給:AMGエンタテインメント、スターキャット
ひなびた漁港のある町の路地裏の一角に佇む居酒屋“銭形”は、深夜0時になると金貸しになる。店主を務める銭形兄弟の富男と静香は、トサン(10日で3割)という違法な高金利で金を貸し、債務者への取り立てにも容赦がない。そんな“銭形”には、一筋縄ではいかない事情を抱えた者が金を借りにやってくる…。
公式サイト 映画批評&デート向き映画判定
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