主演にマット・ディロン、共演にカーラ・グギノ、ジュリエット・ルイス、テレンス・ハワード、メリッサ・レオという映画界の実力派俳優たちが勢揃いした本作で、製作総指揮&シーズン1第1話監督を務めたM・ナイト・シャマランさんが来日。実際にお会いしたら、スラッとした男前でビックリ(笑)。とても明るく穏和な方でしたが、毎度あっと驚くストーリーで楽しませてくれるシャマランさんに、いろいろな質問をぶつけてみました!
PROFILE
1970年8月6日、インド生まれ。ニューヨーク大学芸術学部に在学中、自主制作した“Praying with Anger”で監督デビューし、メジャー映画2作目の『シックス・センス』(1999)が世界的に大ヒットし、アカデミー賞作品賞を含む6部門にノミネートされた。2015年、『ウェイワード・パインズ 出口のない街』でテレビ初進出。これまでの映画監督作は『アンブレイカブル』『サイン』『ヴィレッジ』『レディ・イン・ザ・ウォーター』『ハプニング』『エアベンダー』『アフター・アース』など
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マイソン:
謎が解明されるようなストーリーは、だんだんネタが尽きてくるというか、作る側はとても大変だと思います。ご自身でストーリーを作る場合、今回のように原作がある場合を含めて、作品を選ばれる場合、人を驚かせるという要素はシャマランさんにとって重要なのでしょうか?
M・ナイト・シャマランさん:
全然重要視してないんですよね。タネが明かされるというのは楽しいと思いますが、自分のなかではサプライズの要素はトリック、ネタみたいな扱いではなくて、どちらかというと主人公が置かれている情報、与えられる情報が変わることで、見方が変わってきて話が展開していくと思っています。話の流れの一部であって、それを別物としては考えていないんです。別物として考えると、作られている感が出てきてしまって、無理強いが出てきちゃうかなと。だったら次の作品ではタネ明かしも何もないというのがサプライズになってしまうので、そうしないようにと思います。
マイソン:
サプライズが目的ではないってことですね?
M・ナイト・シャマランさん:
人には趣味、嗜好があると思うんですが、例えば、(異性の)相手を選ぶ場合にブロンドしか好きじゃないとか、ダークヘアーしか好きじゃないとか、敢えてそういう風に括ってしまうとそうとも言い切れないんじゃないかと思うし、そこばかり気にするとロマンスが消えてしまうんじゃないかと思います。
マイソン:
なるほど〜。最近は、多くの映画制作者や映画俳優がテレビドラマに進出してきましたが、以前に比べて、映画とテレビドラマの地位について変化を感じることはありますか?
M・ナイト・シャマランさん:
映画とテレビドラマの境界線はぼやけ始めていて、映画業界15年間のあいだにだいぶ変化が訪れています。振り返ってみると、2000年の興行トップの作品はパッと思いつくところで『シックス・センス』『マトリックス』『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』『マルコヴィッチの穴』『マグノリア』『アメリカン・ビューティー』などがありますが、全部オリジナルであり、フィルムメーカーが主体の作品だったんです。ここでは最高級のストーリー・テリングが行われていたわけです。今では何部作という映画が増えたり、映画とテレビの立場が逆になっちゃったんですよね。テレビのほうが革新的なことをやるようになってきましたが、結果的には両方の品質が上がっていけば良いなと思います。今後自分としては、もうちょっとスケールの小さい映画で大きなインパクトが与えられる作品を作っていきたいです。皆がそれについて語りたくなるような作品、また観たくなるような作品にしたいです。テレビドラマもオンデマンドやストリーミングでも観られるので、マーケティングするよりも実際に皆が「これがすごくおもしろかった」という話をすればするほど観る人が増える、そういう風に持っていきたいと思います。
マイソン:
逆にアメリカのテレビドラマは視聴者の反応で途中で打ち切りになり、ストーリーが途中でも終わってしまいますが、その点についてはどうお考えですか?
M・ナイト・シャマランさん:
最悪ですよね(笑)。シンパシーを感じますし、視聴者へのリスペクトがどうなのかその対応でわかりますよね。悪意がこもってますよね。
マイソン:
ハハハハ、ぜひこのドラマは途中で終わらないように頑張ってください(笑)!
M・ナイト・シャマランさん:
大丈夫です(笑)!それは断言できます。とは言え、誰も第1話を観なかったらキャンセルになっていたかも知れません。でも750万人が観たので大丈夫です。
マイソン:
監督が手掛ける作品はミステリアスなものが多いですが、ご自身も不思議な体験をしたことがあるなど、インスピレーションが生まれるきっかけとなることはありましたか?
M・ナイト・シャマランさん:
アレキサンダー・マックイーンの自伝を読んだんですが、彼の人生のなかで起きたことが彼の作品に本当に直結しているんですよね。自分のなかでもインドという文化は結構影響があって、「全然インドについて触れないじゃない」と言われるんですが、よく考えるとそんなことは無いんですよね。インドの文化を自分なりに解釈した結果が映画になっているというか、だからスーパーナチュラル的な要素や、ミステリアスで未知な部分も、実はインド文化に入っていて、叔母とか母はそんな話ばっかりだし、自分が生まれ育った文化から影響を受けています。
マイソン:
では最後に女性目線で楽しめる見どころを教えて下さい。
M・ナイト・シャマランさん:
強い女性は今までも描いていて、今回も「ものすごく強い女性を描いてくれ」とライターたちに伝えているんですね。今シーズンが展開するなかで、良い面でも悪い面でも女性陣が頭角を現すのでぜひ注目して観てください。
2015年5月21日取材&TEXT by Myson
2015年6月26日よりデジタル配信開始
2015年12月2日リリース/レンタル同時
製作総指揮:M・ナイト・シャマラン(第1話も監督)
出演:マット・ディロン/カーラ・グギノ/ジュリエット・ルイス/テレンス・ハワード/メリッサ・レオ
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