『ウェイワード・パインズ 出口のない街』M・ナイト・シャマラン、マット・ディロン、豊田エリー(記念品贈呈ゲスト)
海外TVドラマ『ウェイワード・パインズ 出口のない街』の日本放送を記念して、2015年5月21日、製作総指揮と監督(第1話)を務めたM・ナイト・シャマランと、主演を務めたマット・ディロン(『最高の恋人』での来日以来20年ぶり)が来日し、記者会見を行いました。マット・ディロンは「この作品で東京に来られてとても嬉しいです。自分も本当にたくさんのエネルギーを注ぎ込んだ番組で誇りに思っています」と挨拶。シャマランは「日本は自分に大きな影響を与えている国なんです。家中に日本のアートが飾ってあるほどです。そして黒澤明、宮崎駿監督は神様みたいな存在です。だから、こうして日本で皆さんにお話できることに感謝の気持ちでいっぱいです」とコメントしました。
今作がテレビシリーズ初出演となるマット・ディロンは、「まず第1話の脚本を読んで、自分のなかでその画が鮮やかに見えてきたんです。と言いつつ、疑問も同時に湧いてきて、良いミステリー小説を読んでいるような感覚でした。第2話まで読むと、わかったこと、わからないことが巡って、気付いたらウェイワード・パインズという街のことをずっと考えているような状態になってしまい、主人公が真実を探すのと同じような思いになりました。それで直接シャマラン監督と話をしましたが、彼の作品を今まで観てきて尊敬しています。本作もサイエンス・フィクションでありながら、そこに嘘がなくて、とても信じられる要素があって、今までシャマラン監督の作品に持っていた印象と同じだったので、主人公やキャラクターたちを通じてストーリーが語られるような作品になるなら出たいと思い、それを確約してもらえたので今回引き受けようと決めました」と語りました。そんなマット・ディロンとのエピソードについて、シャマランは「俳優は自分のキャラ(の感覚)をつかむまでそれぞれのプロセスを取ります。例えば『ヴィレッジ』のときも皆さん独特の解釈の方法があったんですけども、今回も皆それぞれ納得の仕方がありました。マットも含め、10話を最初から全部かみ砕いてすべてのことが知りたいという役者さんもいれば、逆に何も知りたくないという俳優さんもいて、テレンス・ハワードはそのタイプでした。実はキャラクター設定では、テレンスはすべてを知っていなければいけなくて、マットは何も知っていてはいけない立場だったので、逆だな〜どうしようという悩みが出てきてしまいました。最終的には全員に全部伝えて進めていきました」と話しました。そんなシャマランについてマットは「重要なのはドラマのなかの自分の位置というか、自分がどういう風にそこにいるかということだと思います。自分が演じたイーサンは真実を見つけようとする旅を巡るなかで、例えば森の中に行くシーンがありますが、それは脚本に書いてあるから行くというのではなく、イーサンが本当にそうしたいと思ったから行ったという風に自分は考えて演じなければいけないと思うんです。シャマランは今回製作総指揮で、監督は第1話だけだったので、その撮影の後は現場にはいなかったけど電話ではよく話しました。素晴らしいリーダーなので残りの9話も全部シャマラン監督にやって欲しかったのでそこは残念でしたが、10話を通してのトーンみたいなものを彼が作ってくれたので、他の監督もそれを守ることができたんじゃないかと思います。“すべてのエピソードを映画のように撮りたいんだ”と彼は言っていたけれど、本当に叶ったと思います」と褒め称えました。
そして、シャマランの大ファンという豊田エリーが登壇し、特製招き猫を贈呈。豊田エリーが俳優を続ける上でのアドバイスを求めると、マット・ディロンは「俳優は素晴らしい仕事ですよね。フィクションのキャラクターであっても真実を吹き込むことができるのが自分たちの仕事ですから、そういった意味でとてもパワフルな仕事です。あまりシリアスに受け止めすぎることなく、でもシリアスに演じる、それが大切じゃないかなと思います」と答えました。シャマランは、「日常のなかで社交辞令がありますが、そういうニセモノの感情を覚えてしまうと役者にとっては台無しだなと思います。演技をするなかでそれが通用してしまう場面もあるんですが、そういうのを観ると私は“あ〜あ”って思っちゃうんですよね。自分と向き合って真実の対話をできるようになって、自分の感情に忠実になる、自分の真実を見つけ出すことによって、演技のなかで真実の表情が見つけられると思います」と熱いアドバイスをしました。そこで司会からお約束の流れで「素晴らしいアドバイスを頂いたところで、次回のシャマラン作品に出演の御願いを…」とふると、豊田エリーが「ぜひ!」と懇願。するとシャマランは「僕のアドバイスをちゃんと受けてくれたかどうか次第で。ニセモノの笑顔はダメですよ」とジョークで返しました。社交辞令の感情を覚えてはダメというアドバイスをしただけに、社交辞令で軽くイエスと返さない徹底ぶり、見事です(笑)。
本作は、M・ナイト・シャマランが製作総指揮、マット・ディロンほか、カーラ・グギノ、ジュリエット・ルイス、テレンス・ハワード、メリッサ・レオなど映画界で活躍する実力派たちが集結したテレビドラマです。シーズン1は10話なので観やすくて良いですね。私も1話だけ観てハマりましたが、映画好きにもオススメの作品です。
『ウェイワード・パインズ 出口のない街』
FOXチャンネルにて2015年5月15日(金)22時より日本独占放送中/8月より第1話再放送予定
20世紀フォックスホームエンターテイメントジャパンより6月26日(金)より、デジタル配信開始&今秋DVDリリース予定
http://video.foxjapan.com/tv/waywardpines/
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