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映画のお仕事は、監督・女優以外にも数え切れないほどの種類があります。プロデューサー、照明、音響、衣装、メイク、宣伝、劇場営業…。映画を作る現場から、映画をユーザーに届けるところまで、さまざまな現場で働く女性にお会いする機会があれば、お話を聞いて、現場の状況などを掲載できればと思います。
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ネットで見つけた相手と一夜限りの関係だったはずが、思わぬ展開になるラブストーリー『きみといた2日間』に主演のアナリー・ティプトンさんに電話インタビューをさせて頂きました。女子トーク並みに踏み込んだ質問をさせて頂きましたが、あっけらかんと、でもとても誠実に赤裸々に答えてくださり、おもしろいお話がたくさん聞けました。かなり勉強になりました(笑)!
マイソン:
劇中には、男女の本音をぶつけ合うシーンもありましたが、男心について新たな発見はありましたか?また、現場でマイルズ・テラーさんと「実際のところ、このストーリーは的を射てるよね」というような会話はありましたか?
アナリー・ティプトンさん
脚本家はマーク・ハマーという男性ですが、これを男性が書いたとは、すごいことだと思います。そして監督のマックス・ニコルズも素晴らしいです。「あ〜これは男性の視点で書かれてるな〜」という風に感じさせません。ユーモアがあって、マイルズとも「これは本音だよね」と話してました。特に“(ベッドインのときに)電気をつけるかつけないか”を話すくだりがすごくおもしろかったのですが、今回とても救われたというか、自分が自由になれたなと思ったのが、“女性は自分の身体に恥ずかしさを持っているけれど、男性はそんなに気にしていない”ということです。だから男性は(女性の)身体を見たいって言うんでしょうし、自分がすごく不安に思っている部分を男性はそんなに気にしていないと思うことによって、大胆になれたのは良かったと思います。女性は“セクシーでなきゃ”というセクシー像に囚われず、どう思われるかより、自分で自分の身体に自信を持って心地良くいることが、実は一番セクシーなんじゃないかな。
マイソン;
なるほど〜。主人公二人はたった2日間ですごく心の距離が縮まりますが、長い付き合いの彼氏や彼女と違って、その夜限りの関係のつもりで出会った二人だからこそのメリットはどういうところにあると思いますか?
アナリー・ティプトンさん:
メーガンは、一夜限りと思ってとにかく誰かとベッドインして、過去を乗り越えることを目標にしていますよね。それによって苦境から抜け出そうとしていて、だから無理矢理だったところがあるんですけど、やっぱりこの2人の出会いって、全くお互いに期待しておらず、好きになろうとしなかったのがメリットだと思います。だからこの映画は、この2人が好きになろうと努力する過程ではなくて、どうやってメーガンが自分の傷から立ち直るかというのを描いています。アレックに会った彼女は飾ってなくて、かなりひどい状態だったと思うんですが、そんな彼女を彼はだんだん好きになっていきます。お互いに恥ずかしげも気遣いもない出会いってなかなかないことだと思うんですよね。誰かをデートに誘うときは、「どうやったら自分は魅力的になるかしら?」と思ったり、つい優しくなったりしますが、アレックに会ったメーガンはハッキリ言ってその正反対でしたよね。でも、自分の素のままでいたのに、彼はそんな自分を好きになってくれて、彼女もそんな彼を好きになっていくという、ある意味メーガンにとっては自分探しになったと思います。
マイソン:
アメリカの映画を観ていると、肉体関係がしばらくご無沙汰というときに、周囲から「手短な相手を見つけたら?」と言われる展開をよく観ます。特定の相手がいないときは、「女性だって、心と身体は別」という感覚が一般常識になっているのでしょうか?
アナリー・ティプトンさん:
以前は心の結びつきがなかったらあり得ないと思ったり、ちょっと罪悪感を感じたりしていたのですが、私のことが好きなわけでもなく私と寝たいだけだったとして、それで良いというわけではないにしても、セクシーに感じられるということは別に悪いことではないと思うようになりました。性的にムラムラさせるとか、その気にさせると言われたら、その感情を楽しむべきだし、もし本当にご無沙汰だとしたら、自分をリマインドするというか、楽しければ良いし、それによって自分に自信が与えられて、「私、まだ大丈夫だ」って、また生きていけるというか、生活に張りが出ることもあると思います。もちろん精神的な繋がりがあるのは良いですが、それとはまた別の話で、こういう関係(セクシーな関係)、経験は自分を自由にしてくれるんじゃないかなと感じるようになりました。
マイソン:
では“手短な相手を見つける”のは、性欲の発散のためではなく、自分が楽しいという意味でありなんじゃないかということですか?
アナリー・ティプトンさん:
もちろん性欲もあるし、そういう時期もあると思いますが、セックスがしたいのと、セクシーな気持ちになるというのは別だと思うんですよね。男性に比べて、女性がセックスを純粋に楽しめるかというと違うのかも知れないけれど、セクシーな気分になることは自分に得るものがあるというか、自信を与えてくれて、自分を確認できるっていうことなのかな。
マイソン:
おもしろい考え方ですね!
アナリー・ティプトンさん:
その男性に欲せられてるというか、本当にセックスするかしないかよりも、誰かに欲望を持たれるというのが大事なのではと思います。
マイソン:
ありがとうございます。ではラブストーリーを演じる上で、一番難しい、苦労すること、一番楽しいことは何ですか?
アナリー・ティプトンさん:
今イタリアで撮っているのがスリラーなんですけどラブストーリーなんです。ロミオとジュリエットのようなすごく強い情熱で結ばれたカップルを演じていて、共演者はすごく楽しい人だけれど、(演じていないときは)友情以外は感じません。マイルズのときもそうで、すごく楽しい人だけれど、カメラが回っていないところでは特別な感情は無かったです。でも不思議なのが、カメラが回って演技をすると、何だかわき上がってくる感情があったり、自分の思い出と交錯してというか、自分が演じているキャラクターとも繋がりを持てて、そのキャラクターに入れるんですよね。実は先日すごく情熱的で感情が高ぶるシーンを撮ったんですが、とてもナチュラルにできて、それはカメラが回ったときの俳優同士の化学反応だと思います。オフカメラで通常合わないところがあったとしても、カメラが回るとそこで別の感情、繋がりっていうのが生まれるのは、やっぱりパフォーマンスの美しいところだと思います。
2015年11月27日取材&TEXT by Myson
2015年12月23日より全国公開
監督:マックス・ニコルズ
出演:マイルズ・テラー/アナリー・ティプトン/ジェシカ・ゾー/スコット・メスカディ
配給:ファインフィルムズ
医大を卒業し就職活動中のメーガンは、婚約者から突然別れを告げられ、職も見つからず、家賃を払うのも一苦労でルームメイトからは追い出されそうになっているという八方塞がりな状態。婚約者との破局から立ち直れず、何事も前に進めないメーガンは、この現状を変えるため、ウェブサイト「ロマンス.com」に登録。そこでアレックと出会い、彼の部屋で一夜を過ごすという大胆な挑戦を試みる。一夜限りのつもりだったメーガンは、翌朝アレックを起こさず帰ろうとするも、ブリザードが街を襲い、大雪でアパートから出られず、仕方なくもう一晩彼の部屋で過ごすことになる。
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