こんなに頑張ってるのにどうして?働いたことがある人なら一度はそう思ったことがあるでしょう。今回は仕事をキーワードに、もがきから這い出た主人公の物語をご紹介。仕事で悩んでいる方、必見です。
ツイート大統領の料理人
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<オルタンス・ラボリがくれるヒント> |
片田舎の小さいレストランを営んでいた彼女は、今までは自分らしく仕事をしてこられたはず。そんな彼女が官邸内という特に窮屈な環境のなかで、しかも大統領の料理人として働くとなるとかなりストレスがかかります。初めはこの仕事にやりがいを感じて生き生きとしていた彼女も、だんだんと自分らしさを発揮できない状況に陥ります。大統領からの厚い信頼は得るものの、周囲は自分の心よりも規律で動く人たち。心で料理をするオルタンスの価値観とは全く正反対です。 彼女がどんなにここで頑張っても、その頑張りは通用しません。同僚達は縄張り争いに必死で、最高の料理を出すことはここでは無意味。そんなところでずっと過ごしていても壊れていくだけです。彼女が下した決断は、彼女らしくあるための決断だと思います。世の中から見て名誉ある仕事が必ずしも最高な仕事だとは限らない、そういうことを実感させられるストーリーです。自分にとってベストな仕事ができる環境が、自分を一番ハッピーにするし、自分が仕事を通して人を一番ハッピーにさせられるんだということを教えてくれます。 |
上京ものがたり
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<菜都美がくれるヒント> |
美大での成績はビリで、「ちゃんと生活できるだけのお金を稼げる仕事に就きたい」と堅実な将来像を語る菜都美の言葉を、夢の大きさを誇りに持つ同級生はバカにします。でも、一見おもしろみのない夢に思えるそんな言葉も菜都美がちゃんと社会に出て行動を起こしているから言えること。 独特な作風の菜都美の絵は、出版社に持ち込んでも初めはなかなか認められないけれど、それは絵が上手いとか下手とかいう問題ではありません。彼女はだんだんと何が大事なのかに気づき、日々のいろいろなことからヒントを得て、何度も挑戦します。本当の自分らしさと、自分は何ができるのかを見つけるのが鍵ですね。結局はやっぱり人を喜ばせるから、お金を頂けるんですよね。 |
いろいろな価値観で仕事をしている人たち同士で働かないといけないので、お互いにストレスが溜まるのは当然ですよね。もちろん、ここで紹介した主人公ではない立場の人たちだって、別のストレスを感じているはずです。でも、正しいとか間違っているとかなくて、それぞれの価値観の人が集まっているからこそ成立しているのだと思います。でも、どうせ人生の多くの時間を仕事で費やすなら楽しくやりましょ!
2013.8.12 TEXT by Myson