「こんな人だとは思わなかった!」という出来事は、誰でも1度は経験しているのではないでしょうか?善人か悪人かという両極端な部分でも、そういうことはありえます。今回は、そんな側面を持ったキャラクターが登場する作品をご紹介します。
ツイートスリー・ビルボード
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<敵視するから、敵視される> |
娘を殺した犯人がなかなか捕まらず、警察に警告を発したミルドレッド。彼女の怒りはごもっともですが、怒りに支配されてしまっていて、彼女自身も常軌を逸した行動を起こします。さらに警察官の中には、気が短く暴力的な人物もいて、ミルドレッドとの衝突も容易に想像できる状況に。でも、表だっては見えない、それぞれが抱える問題が浮き彫りにされてくると、その人間像が全く違って見えてきます。最初から敵視するのは、人間関係をこじらせるだけですね。 |
ルイの9番目の人生
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<心の闇は容易にはわからない> |
災難ばかりに遭う幼い息子ルイ、息子を心配する母、失踪した父。この家族に何が起こっているのかが、明かされていくストーリーになっていますが、これこそ先入観に囚われて観ていると、真相がなかなか掴めません。先入観を抱かせる要素がたくさん詰まっていますが、できるだけそれを取り除いて観察してみてください。真相がわかった瞬間に、真逆の世界が見えてきます。幸せそうに見える人でも、愛されているように思える人でも、誰がどんな心の闇を抱えているのかは、わからないなとつくづく思います。 |
先入観を持ってはいけないと思いつつ、無意識に持ってしまうのは否めません。でも、人間は複雑な生き物なので、多面的で当たり前。だから、「こういう人だ」と決めつけないで、良くも悪くも、相手のいろいろな側面を知る必要がありますね。
2018.1.9 TEXT by Myson