今回は、生き方を左右する価値観について、考えさせられる作品をご紹介します。
ツイートレディ・プレイヤー1
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<仮想現実で満足か?> |
オアシスではゲームの世界に入り込んだような感覚になりますが、実生活に結びつく財産を得たり、失ったりすることもあり、現実と仮想現実の境界線がほぼなくなっています。現実では不遇な環境でも、オアシスでは大金を稼げたり、スターになることができたり、失敗すればリセットできたり、都合が良く居心地の良い世界ではありますが、「本当にそれで良いのか?」という疑問を投じる内容になっています。物語の舞台は2045年で、今からそう遠くない未来。現在もVR技術はどんどん進んでいて、こういう世界になってもおかしくないと思えるリアルさがあるだけに、現代の私達が今考えなければいけない問題なのだと思います。 |
ザ・スクエア 思いやりの聖域
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<正義の定義はとても曖昧> |
私達は子どもの頃から「人に親切にしよう」と教えられますが、どこまで親切にすればよいのだろう、人をどこまで信じられるだろうと、考えさせられるシチュエーションが、本作には描かれています。また日常的に、無意識にも先入観を持って人に接しているのかも知れないと、ハッとさせられる内容です。主人公が正義を果たそうととった行動が、全く予想しない展開を生んでしまったり、正義に生きるってとても難しいことだと感じさせられます。打ちのめされる体験をする主人公の姿を観て、改めて「人を信じて生きていく」か「人を疑って生きていくか」考えるきっかけになると思います。 |
どちらの人生が幸せだと思うかは、個人の感覚次第です。でも、こういった映画を観ることで、自分が選ばなかったほうの生き方がどんなものか想像するだけでも、有意義なのではと思います。
2018.4.9 TEXT by Myson