2018年4月28日より全国順次公開
トランスフォーマー
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「親切って何だろう?」「どこまで親切にすべきだろう?」と考えさせらたし、親切にするには人を信じることが必要なのだということも実感しました。前半は滑稽なシーンが多くて笑えますが、徐々に恐ろしいトーンに変わっていきます。そこでまた人を信じる気持ちがくじかれてしまうし、人を恐れてしまう気持ちが増していきます。特にパーティでのモンキーマンのシーンはとても緊張感があり、目の前で助けを求めている人がいても誰もすぐに助けようとしない状況は、私達の日常にも溢れていて、身につまされる思いでした。人に親切にできる人間になりたいけれど、親切にすることは思った以上に難しく、何を正義とするかも定義が難しい。親切のつもりの行動が思わぬ方向に転んで、人はどんどん心がくじかれていく。「人生はこういうことの繰り返しだな」と痛感しました。でも、世の中のあらゆる生活は善意がないと成立しないことばかり。同時に報われないこともあるけれど、どんな人間になるかは、自分で選べるんだという解釈をすれば、希望が持てるエンディングに思えました。結局、親切にしているつもりでも、自己満足の上に成り立っている親切は、親切ではないのだろうなと気付いたところもあり、心にグサッときましたが、観て良かったと思える映画です。 |
価値観を深く問う内容なので、鑑賞後に議論するのが好きなカップルはぜひ観て欲しいと思うし、議論することでお互いへの理解が深まれば良いなと思います。お互いの気持ちを様子見中のカップルも、臆せず観て議論すれば、相性が早い段階でわかって、ケジメを付けやすいかも。相手の価値観は知りたいけど、議論が苦手だという人は、さらっと感想だけ語り合って、相手の反応を探ってみましょう。 |
大人なら笑えるかも知れないけれど、キッズは意味不明、ティーンなら意味はわかっても若干引いてしまいそうな男女のやりとりも描かれています(笑)。とても哲学的な内容で、大人向けの描写も多い印象なので、オススメするとしたら、高校生以上かなと思います。でも、自分がどんな人間になりたいかを考える上でとても大事なことが描かれているので、大きくなったらいつかは観てみて欲しい作品です。 |
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2018.4.9 TEXT by Myson