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| 『グッド・ストライプス』より |
マイソン：では『グッド・ストライプス』の印象に残ったシーンと感想をお願いします。
Jさん：私もずっと付き合っている彼氏がいるので、自分とリンクするところがたくさんありました。それと、真生がずっと会っていなかったお父さんと再会するシーンがありましたが、私も20年くらい会っていなかった親戚と最近再会したことがあったので、最初の気まずい空気とか、だんだんと打ち解けていく様子もわかるなって思いました。
Aさん：私は、オープニングとエンディングのギャップがおもしろいなって思いました。冒頭のシーンからアニメーションになったところが特に印象に残っていて、ストライプ柄が縦と横になるところが、2人のすれ違いを連想させられました。でも最後には、2人がちゃんと“ストライプ＝並行”になれたと感じました。
Iさん：全体的に会話がすごくおもしろくて、笑えるところがたくさんありました。緑の実家に行ったときに、飾ってある写真を見ながら、真生が「あの人、緑に似ているね」って言ったら「あれは近所のおじさんだよ」って言われるシーンとか、ところどころ笑わせてくれるところが好きです。
Eさん：私は、真生がお父さんの衝撃の事実を聞いたときに、何とも言えない表情をしていたのが印象に残っています。あの後に真生は、道の途中にあったゴミに八つ当たりをしていましたが、あそこで初めてずっと抑えていた感情を爆発させることができたんだなって思いました。
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| 『グッド・ストライプス』より |
Cさん：私もお父さんとのシーンが印象に残っています。それまでは緑とお父さんが和気あいあいと話していたり、お父さんの新しい奧さんとも上手くやっていたので、まさかの真実に、真生と一緒に辛い気持ちになりました。でもお父さんも真生も、万年筆やテーブルのインテリアが同じで、やっぱり親子なんだなって感じました。
Bさん：同じシーンで、新しい奧さんが真生の幼少の頃を勝手に想像して、何気なく言った一言で一気に「嫌な人！」って思いました（笑）。
マイソン：真生とお父さんのシーンが印象に残っている方が多いですね！かなり厳しい現実を突きつけられるシーンでしたよね（苦笑）。
マイソン：『海のふた』の印象に残ったシーンと感想をお願いします。
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| 『海のふた』より |
Gさん：私も同じような状況の港町出身なので、過疎化の問題とか、重なるところがたくさんありました。主人公のまりが、お店づくりを頑張っている様子も観ていておもしろかったです。
Fさん：まりは、かき氷のメニューは2種類だけとこだわったり、ちょっと頑固なところもありましたが、はじめちゃんと関わったことで、気持ちが変化していって、それがメニューにも表れているのかなと思いました。
Bさん：若い男の子達がはじめちゃんに「君、可愛いね。でもそれ（顔のあざ）、残念だね」って言ったときに、まりは嫌そうな顔をしたけど、はじめちゃん本人はニコっと対応していて、その大人ぶりがすごいなって思いました。まりは見た目は大人だけど、中身はすごく子どもで、逆にはじめちゃんはまだ子どもなのに、精神的にすごく大人でしたよね。しかも水着になったときに、素敵なボディラインでビックリしました（笑）。
一同：確かに〜!!アハハハハ！
Aさん：音楽も景色もすごく綺麗で、お店のシーンも、神社でまりとオサムが話していたシーンも、どこを切り取っても絵になるなと思いました。まりが地元の話をしていたときに、オサムが「話を作るな」と言っていましたが、確かにたまに田舎に帰ると、良い思い出だけを思い出して話を作ってしまうことがあるなと思いました。
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| 『海のふた』より |
Cさん：まりがオサムに「頑張りなよ！」と言うシーンがありましたが、今までオサムはずっと地元に残って頑張ってきたんだし、都会から出戻ってきたまりにそう言われてなもと、複雑な気持ちになりました。
Dさん：最初はまりだけが、夢をみているように思えましたが、オサムの家族が抱えている問題に直面したところで、一気に現実を感じました。はじめちゃんも意外と将来のことを考えていたのもすごいなと思いました。
マイソン：全体的には静かなお話ですが、最初と最後で人物の見え方が変わりましたよね。現実的な部分がきちんと描かれているところも良かったですよね。
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| 『グッド・ストライプス』より |
マイソン：『グッド・ストライプス』はどんな人にオススメしたいですか？
Gさん：緑と真生の状況に近い人にオススメしたいです。私の周りでは、最近子どもができた人も多いので、「こういう人生もアリみたいよ？」と、一例として薦めたいです。
Cさん：私は、マンネリカップルに観て欲しいです。この映画は、緑達が妊娠をきっかけにお互いの家族のことや、結婚式をどうするかとか、大変なことを二人で乗り越えていく現実的な部分が描かれていたので、同じような状況のカップルが観ると自分達の関係も見直せる気がします。
Hさん：私は敢えて親世代にオススメしたいです。緑達と同世代の人は、完全に共感しなかったとしても、なんとなくわかる部分があると思います。でも親世代だと、全く意味不明な感覚だと思うので、「若い人達はこういう感覚なんだ。私達が若かったときとは違うんだ」と、今の子達の現状を知る感覚で観られると思います。
マイソン：では『海のふた』はいかがですか？
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| 『海のふた』より |
Gさん：私自身、街の風景や、景気が厳しい現状があることに「私の地元も同じだな」と思いながら観られたので、同じように地方出身の人が観ると共感できるところが多いと思います。逆にそういう地域のことを知らない人達にも、この映画で知って欲しいです。
Cさん：こだわりのかき氷や、綺麗な景色も映るので、オシャレさを求める人にもオススメです。まりは夢を追っていますが、意外と厳しい現実を見せられるシーンもあったので、夢を見過ぎている人達が、先に現実の厳しさを知っておくために観ても良いと思います。
Eさん：夢と現実のバランスが上手く描かれていて、私は大人のファンタジーだと思って観ていました。全体的にはほんわかしているのですが、まり自身変わることができて、はじめちゃんもあの環境に癒されて新たな決断をすることができ、希望を残して完結しているのも良かったです。だから地方から都会に出てきて、生活スタイルやリズムが違うなかで一生懸命に頑張ってきた人だとリンクする部分があると思います。
Bさん：私は2作とも、すごく頑張っている女性に観て欲しいと思います。それぞれ好みはあるかも知れませんが、「こんな生き方もあるんだ」って思えて、ちょっと背中を押してくれるような気がします。
今回は、皆さんの人生観も垣間見える座談会で、とても勉強になりました。トーク中は、挙手をして発言する方が出るなど、積極的に発言して頂き、とても盛り上がっていました。
『グッド・ストライプス』と『海のふた』は、どちらも女性の人生の大きな転機を描いた作品で、観るときの自分の状況や置かれている環境に寄っても見方が変わると思います。ぜひそれぞれの女性の決断や成長をご自身に当てはめながら観てみてください。
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2015年12月24日DVDリリース（レンタル同時）
※右記のジャケットはセル用です
監督・脚本：岨手由貴子
出演：菊池亜希子／中島歩／臼田あさ美／井端珠里／相楽樹／山本裕子／中村優子／杏子／うじきつよし
バンダイビジュアル
公式サイト 映画批評&デート向き映画判定
中島歩&西ヶ谷プロデューサーインタビュー
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自由奔放でマイペースな緑と、優柔不断なおぼっちゃまの真生は、交際4年目のマンネリカップル。そんな2人がお互いに別れようかと考えていた矢先に、緑の妊娠が発覚し、結婚することに。一緒に住み始めればケンカし、お互いの家族や友人達との対面も渋々の2人。しかし、それまで知ることがなかったお互いのルーツや一面を知ることで、お互いに対する考えも変わり始め…。
©2015「グッド・ストライプス」製作委員会
2015年12月24日DVDリリース（レンタル同時）
※右記のジャケットはセル用です
監督：豊島圭介
出演：菊池亜希子／三根梓／小林ユウキチ／天衣織女／鈴木慶一
バンダイビジュアル
公式サイト 映画批評&デート向き映画判定
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東京で舞台美術の仕事をしていたまりは、ふるさとの西伊豆の小さな町で、かき氷屋を営み生きていくことを決意し帰郷。すぐに物件を探し、改装し、開店準備を進める。そんなとき母から、友人の娘はじめの面倒を見てくれと頼まれる。まりは、はじめとだんだんと打ち解け、お店も手伝ってもらう。将来のことをそれぞれ考える二人は、日々の触れあいのなかで現実にぶつかりながらも、少しずつ希望を見出していく。
©2015 よしもとばなな／『海のふた』製作委員会
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