2013年11月1日より全国公開/PG-12
コムストック・グループ
公式サイト 予告編
この邦題が何を意味するのかと思いながら観ていて、ラストに「なるほど!」と思いました。いろいろな意味での「愛」にたどり着く素晴らしい映画です。ペネロペ・クルスが演じる主人公ジェンマは、エミール・ハーシュが演じるディエゴと運命的に出会います。でも冒頭で描かれる「現在」では、2人は一緒にいない様子です。なので、てっきり何かしら一緒にいられない理由があって、それを紐解いていく話なのかなと思ってしまいましたが、そんなに単純なお話ではなく、時代背景や国際情勢が絡んだストーリーだったので、ただのラブストーリーよりも見応えがありました。ネタバレするので細かく書きませんが、結構最後のほうまで真相がわからず、ジェンマの女性としての辛さを体感するように観ていました。でも、最後に心は救われるのでご安心を。切ない部分もありますが、女性にとっての子ども、男性にとっての結婚…いろいろなテーマを問いかけてくる映画です。本当の愛とは何なのか、男女の愛、親子愛、人間愛について考えさせてくれます。 |
女性の価値観、男性の価値観、人としてどう生きるべきかを問われたときに何を選択するかという人間性…あらゆる角度から人間について考えさせられる内容なので、男女の差についてもよくわかります。恋をすると相手が自分をどう思っているかばかりが気になって不安になるという人は、本作のディエゴについての真相を知ると、言葉で語られることだけが全てではないということがよくわかるでしょう。また本作を観て、新しい視点で相手を観ることができるようになるかも知れません。内容はやや重いですが、大好きな人、大切な人と一緒に観て欲しい作品です。 |
キッズには少し難しいテーマだと思いますが、ティーンは理解できる内容です。楽しく恋愛するだけで終われば良いけれど、人生にはいろいろなことがあります。思い通りにいかないことが起こったとき、人生を変えてしまうようなショックなできごとが起こったとき、どういう選択をするかは人それぞれです。一人で抱える人もいれば、人に頼る人もいます。どちらが正しいというのはなく、それは生き方の問題。この映画はそういった人の生き方についてや、人間愛についても描かれているので、家族や友だちに当てはめて考えて観るといろいろと感じることがあると思います。 |
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2013.10.16 TEXT by Myson