子どもを持つという意味をいろいろな視点で撮ったドキュメンタリー。「子どもを授かる=素晴らしい」という短絡的な結論付けで終わらずに、不妊治療の末に産むことを諦めた女性についてや、親から愛されずに育った方が親になるとき、障害を持っていると知っても産んだ方などについても追っている点に好感が持てました。子どもを持つなりの苦悩、子どもを持たないなりの苦悩の両方を女性目線で描いています。 子どもの胎内記憶についてのデータも興味深いものがありましたが、それを完全に肯定しているというよりも、それをポジティブな考え方に応用しているというスタンスや、登場する人物によっては真逆な意見が出てきてもそれはそれでアリだろうという中立的な立場で撮っているのが良かったと思います。 映画のタイトルや、写真の雰囲気からして、逆に産まない女性や、産めない女性にとって、「私のための映画じゃない」という風に映るかも知れませんが、観てみると全女性に向けた作品だと言えます。命の誕生というテーマを軸に描きつつ、大人になったの男女の生き方に焦点を当てた内容なので、これから親になりたい人、親になりたくない人、親になりたくてもなれない人、どんな人にも観てみて欲しいと思います。 |
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2014.11.5 TEXT by Myson