2016年8月27日より全国公開
東宝
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大竹しのぶが演じた、この手の役で印象に残っているのは『黒い家』ですが、それに勝るとも劣らない最凶の女でかなりゾクゾクしました。改めて、本当にすごい女優さんだなと圧倒されます。豊川悦司が演じる男もインチキぶりが絶妙で、大竹しのぶが演じるキャラクターとのコンビネーションが抜群です。 大竹しのぶが演じた小夜子は、絶対に関わりたくないタイプの人間ですが、尾野真千子が演じた役柄を通して、自分の父親がこういう女に引っかかったら本人よりも悔しい思いをするという疑似体験ができ、本当にムカムカした気持ちも含め、楽しむことができました。これぞ「おもしろい邦画観たぞ!」という充実感。若い人気俳優が多く活躍するキラキラした映画も良いですが、こういう邦画のコメディ・サスペンスは実力派ベテラン俳優の腕の見せどころで、ギラギラした力強い邦画もまだまだ健在だなと嬉しくなります。 |
大人向け映画のガッツリした濡れ場も出てくるし、年老いた男性が遺産狙いの女にまんまと引っかかるというストーリーなので、ロマンチックな雰囲気にはなりません。でも「この人、お金目当てかも」と内心思いながら交際している人は敢えて相手と一緒に観て、反応を伺うのもアリかも知れません。もしくは、思い当たる節を確認するために、一人でじっくり観るか、信頼できる友達と行って、疑わしい関係を清算するきっかけにしてはどうでしょうか? |
かなり大人向けの内容だし、映像的にも刺激が強いラブシーンもあるので、キッズは大きくなってから観ましょう。高校生くらいになれば、こういう闇の職業もあるのだなと社会勉強のつもりで観てみるのもアリだと思います。また子どもの目線で、親が将来被害に遭わないように知っておいて損はありません。 |
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2016.8.22 TEXT by Myson