実際に女相撲があったことを本作で知りました。史実を基にしたストーリーで、ギロチン社(実在したアナキスト・グループ)と女相撲の人間に交流がある部分についてはフィクションのようです。でも、この組合せにしたことで、エンタメ性が増し、取っつきやすい内容に感じました。人生の選択肢が限られている時代に、何者かになろうともがく若者達の姿もとてもエネルギッシュで、こういうギラギラした部分は、今の時代には欠けているように思いました。一概にそれが悪いというわけではありませんが、こういう映画を観ていると、何か1度でも必死になることがあるかないかで、生き方が変わるような気がするんですよね。また、当時の女性の生きる道は今よりもっと狭いけれど、その中で「強くなりたい」というシンプルな気持ちだけで力士として頑張る主人公の姿には、思っていた以上に共感できるものがありました。189分という長さが少しハードルに感じる人もいるかも知れませんが、瀬々敬久監督の熱い思いが詰まった作品とのことで、ぜひ公式サイトの作品情報にある「口上」を読んだ上で観て頂ければと思います。 |
社会的要素が多く含まれる作品で、過激な描写もあり、デートで観る雰囲気の映画では正直ありません。189分という上映時間の長さも、デートのメニューに組み込むには、少々ハードルが高いと思うので、1人でじっくり観るか、同じく興味を持つ友達と観に行くほうが、心おきなく楽しめそうな気がします。 |
時代背景などもある程度想像できたほうが理解が深まるし、内容が基本大人向けなので、大学生以上向けかなと思います。そもそもR-15なので、15歳に以上の方しか観られませんが、高校生にも少し難しい部分はあるかも知れません。ただ、こういう時代もあったということを知るのは無駄にはならないので、興味があれば観てみてください。 |