2012年11月3日全国公開
東映
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ある意味、ここが「衝撃」だったのかなと思える部分はいくつかありましたが、湊かなえ原作なので『告白』くらいの衝撃を期待してしまい、それに比べると衝撃はあまりありませんでした。時空を徐々にさかのぼって、謎が解き明かされていくので、初めは「そんなはずはない」と思っていたことなどが、予想とは違うストーリーだったりというのはもちろんありました。しかも吉永小百合が演じているキャラクターだから…という作用も働いて、想像を裏切られる部分もあり、そういった部分では意外性を楽しめたし、吉永小百合という女優の存在感というか、イメージはやっぱり特別だなと思いました。本作では20年前のシーンも何度も映るので、設定上、吉永小百合は実年齢よりも20歳若い役も演じているということになりますが、それでも違和感がなく、本当に若くて綺麗です。お肌が綺麗! 20年前に起きた事件について、同じ事実なのに生徒一人一人が違う解釈を持っていて、それがその後の人間関係を大きく変えているという部分は、自分たちの日常に置き換えてみても通じる部分があり、とても興味深かったです。一つの物事は違った視点で見ると全然違って見えるということを実感できるストーリーでした。人の心の裏側にいろいろな面を見てみたいという方はぜひ観てください。 |
ほとんどが暗い過去につながるストーリーなので、明るく観るような映画ではないので、一日ハイテンションに過ごしたい日には向いていません。でも、内容としては愛に溢れる物語なので、好きな人と観ると良いと思います。ただ、愛にはいろいろな表現方法があるということが理解できる人ならば…ということで、見た目だけで「こんなのは許せん」というような方は一緒に行かない方が良いかも知れません。 |
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■製作発表記者会見、吉永小百合、柴田恭平、仲村トオル、里見浩太郎、森山未來、満島ひかり、勝地涼、小池栄子、松田龍平、阪本順治監督、木村大作(カメラマン)
©2012 『北のカナリアたち』製作委員会
2012.10.29 TEXT by Myson