2018年5月12日より全国公開/R-15
東映
公式サイト
これぞ東映映画ですね!他の映画会社制作のヤクザ映画もたくさんありますが、東映独特のニオイがあるんだなと、本作を観て実感しました。何から何まで濃いし、演じている役者のエネルギーが、ビシビシ伝わってくるので、観終わった後は良い意味で疲れます。でも一方でこういった内容だと、観る層が限られてくるのではという懸念も感じずにはいられません。若い層の女性客に関しては、松坂桃李や中村倫也あたりの人気でどこまで引っ張れるかが勝負かなと思いますが、若い女性でもこういったバイオレンス映画を観る人はいるのも確か。私自身思い返せば、学生の頃“極道の妻たち”シリーズなどテレビで放送されれば好んで観てました。怖いモノ見たさは誰でもありますからね(笑)。それに、原作者(柚月裕子)が女性というところも興味深いです。 ジャンルとしては誰にでもどうぞというノリではありませんが、テーマの深さ、役者の演技力、そして演出力で見応えは充分。役所広司が演じる大上はとても多面的なキャラクターで、大上という人間がどんどんわかってくると、見える風景が全然異なってくるのも見どころの一つです。とても早い段階から宣伝をしかけ、東映さんが社運をかけているんだなと、とても気合いを感じるので、とりあえず観ておいて損はないのではないでしょうか。 |
お察しの通り、こういうジャンルの映画には、バイオレンス・シーンとエロチックなシーンが必ず出てくるので、デート向きとは言えません。でもキャストが本当に豪華で、内容の濃い作品なので、映画を一緒に観慣れているカップルならアリだと思います。“正義とは何か”という深いテーマも描いているので、鑑賞後に語り合うと、お互いの価値観が垣間見えるかも知れません。 |
R-15なので、15歳未満の人は観られません。15歳以上なら興味があれば観てみて欲しいと思います。大人向けの映画で少々刺激が強い部分もありますが、正義と悪の区別の仕方、その定義について、考えさせられるストーリーなので、とても見応えがあります。登場人物がたくさんいるので、関係性を把握しながら観るのが少々大変かも知れませんが、公式サイトに載っている相関図でざっくり予習しておくと、展開についていきやすいでしょう。 |
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2018.5.1 TEXT by Myson