映画『孤狼の血』製作発表会見、役所広司、松坂桃李、真木よう子、石橋蓮司、江口洋介、白石和彌監督、柚月裕子(原作者)
2018年春公開となる『孤狼の血』の製作発表会見が都内で行われ、主演の役所広司と、松坂桃季、真木よう子、石橋蓮司、江口洋介ら出演者陣、白石和彌監督、原作者の柚月裕子氏が登壇しました。
暴力団対策法成立直前の昭和63年の広島県呉市を舞台に、暴力団同士の激しい抗争と警察と極道のプライドを賭けた闘いを描く本作。第69回日本推理作家協会賞を受賞し “『仁義なき戦い』×警察小説”と評された同名小説を、『仁義〜』を生んだ東映が映画化し、さらに、『凶悪』『日本で一番悪い奴ら』でアウトロー達の生き様を描いてきた白石監督がメガホンを執るという、なんとも男臭い作品です。いったい、どんなコワモテ作家が原作小説を書いたのだろう…と思いきや、冒頭の挨拶に登場した柚月氏は清楚な雰囲気を漂わす美女!執筆の動機を聞かれた柚月氏は、「東映の『仁義なき戦い』が大好きで、何度も観てきました。いつかあんな熱い物語を書いてみたいと思っていて執筆した作品です。『仁義なき戦い』がなければ生まれなかったと思います」とその思いを語りました。
続いて、暴力団との癒着を噂される主人公の刑事、大上章吾を演じる役所が「このテイストの映画を撮れるのは、今の日本では白石監督だけ。クランクインも近づき、今は呉弁に悪戦苦闘しています。大上という男は、法律に関係なく無茶苦茶に捜査しますが、彼なりの正義がどれだけ伝わるか楽しみです!」と4月中旬から呉で始まる撮影に向けての意気込みを語ると、大上とバディを組む新人の日岡秀一を演じる松坂は、「こんなに胸が熱くなる作品で白石監督とご一緒できることを嬉しく思います。役所さんとここまでガッツリとバディとして作品のなかで生きられるのが幸せです。必死で食らいついていこうと思っています!」と力強くコメントしました。
これまで、某住宅メーカーのCMや『日本のいちばん長い日』などで幾度となく共演してきた2人。役所が「監督に撮影の余白を作っていただければ、酒でも飲みに行きたいね」と言えば、松坂が嬉しそうに「行きたいっすね!」と返し、すでにチームワークの良さはバッチリであることを伺わせました。
クラブ「リコ」のママを演じた真木は、「自分が男だったらヤクザ役で出たいくらい。でも、私が演じるリコも、負けじと気合の入った女の人です。かっこいい女を演じようと思います」と気合いをみせ、暴力団の若頭を演じる江口は「組長が監獄に入っているあいだ、50名近くの組員をまとめるために奔走する若頭の役。刺激的な作品になるよう街で“その世界の人”を観察しています」とコメント。暴力団の組長を演じる石橋は「警察の方の心を忖度(そんたく)して、争いのない安心安全な街づくりに協力していきたい」と森友学園問題で一躍話題となったキーワードを引用して会場を沸かせました。
居並ぶ出演者陣を目の当たりにした感想を聞かれた柚月氏は「圧巻のひと言です。想像していた以上のオーラと迫力で、あらかじめ台本は読ませていただいていましたが、どんな作品になるのか、今からとても楽しみです!」と目を輝かせました。
最後に白石監督は「男達の情念がぶつかり合う熱き物語に、考えうる最高の俳優陣が集結しました。一番やりたいことをやれる核心ともいえる作品にめぐり会えた。コンプライアンスを気にしたり、自主規制したりしないでやることを心に誓い、気持ちを奮い立たせて準備をします!」と自らを鼓舞するように、情熱的に語りました。
この日に登壇した出演者のほか、滝藤賢一や田口トモロヲの出演も決まっており、追加キャストも今後発表されていくという本作。詳細が明らかになるたびに、期待が高まりそうです!
製作記者発表会:2017年4月3日取材 TEXT by min
『孤狼の血』
2018年5月12日より全国公開/R-15
配給:東映
©2018「孤狼の血」製作委員会
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「自主規制しない!」白石和彌監督の決意に役所広司と松坂桃李らが呼応!『孤狼の血』 はコメントを受け付けていません