2018年3月3日より全国公開
松竹
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この映画を機に、モード・ルイスという画家のことを知りました。今まで知らなかったのがもったいないと思うほど素敵な人です。苦労がとても多い人生だったのが伝わってきますが、現実を受け止め欲を出さず、夫エベレットとの生活を大切にする様子に、とても共感し感動を覚えました。モード・ルイスの生きた時代(1903年3月7日〜1970年)と、僻地に住んでいたことを考えると、こんな風に世界的に有名になったのが信じられませんが、彼女の才能と人柄を天は見ていたのかなと思えるほど、神聖な人と言って良いでしょう。そんなミラクルな彼女のサクセスストーリーとして観ても楽しめるのですが、本作は夫婦の愛の物語が軸として描かれています。夫エベレットもずっとかなり苦労してきた様子で、性格も堅物なので、不器用な2人が徐々に心を通わせていくシーンは、じ〜んときました。最初エベレットがモードにかなり冷たく接しているだけに、エベレットのちょっとした優しさが見えるシーンにキュンとします。最後まで観たら、もうエベレットに惚れずにはいられません(笑)。モードを演じたサリー・ホーキンス、エベレットを演じたイーサン・ホークが本当に演技が上手で、観て良かったなあと実感した作品でした。渇いた心に潤いをくれますので、皆さん癒されてください。 |
主人公は昔気質のカップルではありますが、現代の私達が観ても、共感する点が多くあります。主人公のモードとエベレットが徐々に心を通わせる展開に、本当に素敵なシーンが詰まっているので、ロマンチックなムードになること必至。お互いに対して優しい気持ちになれるストーリーなので、ギクシャクしているカップルにもオススメですよ。 |
大人のラブストーリーという点で、せめて中学生以上が対象かなと思いますが、ラブストーリーと言っても、こってりな描写ではなく、孤独な男女が出会い、運命が変わっていくお話なので、人間ドラマとして楽しんでもらえればと思います。モード・ルイスの絵はとても可愛いので、映画の世界観も可愛いです。女子ならそういった点で楽しめるでしょうし、男子でも美術が好きな人は興味を持てると思います。 |
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2018.2.21 TEXT by Myson