2014年7月12日より全国公開
松竹
公式サイト
日本映画もここまで来ましたか(笑)。というのも本作は主人公2人がチューしまくりなのです。世代がだいぶ違う大人目線で観てしまうと、「最近の高校生はそんなに人前でチューするものなのかしら!」と、同じ日本にいながら軽いカルチャー・ショックを受けますが、映画だからこそと考えると大人もある意味異次元に連れて行かれる感覚で楽しめます。というか、異次元と表現している自分がもう終わっているという危機感も覚えますが…(笑)。そして、不器用な女子がモテ男を夢中にさせてしまうというキャラクター設定も、普段ちょっとやそっとじゃ恋愛モノに響かない硬派な女子のハートを掴みそうですね。原作を読んでいないのでコミックの主人公のイメージとどこまで似ているのかはわかりませんが、原作を知らない私から見ても、川口春奈と福士蒼汰はこの役に合っていたと思います。 あとラブストーリーとして楽しむのはもちろんですが、川口春奈が演じる橘めいが、人と向き合うことを学んでいく姿勢に共感を覚えました。人間関係は大人になっても直面する問題ですが、学生時代って今考えると大人よりも人間関係が難しいかも知れないですね。世界の中心が学校だから、そこから本当の友達を見つけられるかどうかみたいな部分があって、タイミングを逃したら、トラブルで一旦心が離れるとずっとひとりぼっちという可能性もあります。過去に友達との辛い思い出を抱えるめいにとっては、友達を作ることはかなりハードルが高く、壁を作って自分を守ろうとする感覚はわからなくもありません。私は友達に恵まれてきたのでめいと状況は違いますが、女子は連みたがる人が多いのでそういうのが苦手という部分では私も同じような感覚だったなと学生時代を思い出しました。観る前は100%ラブストーリーなのかと思ったし、観てもほぼそのままなのですが、意外にラブストーリーはあまり観ませんという女子の方が、橘めいというキャラクターに近い可能性があるので、敢えて硬派な女子にも観て欲しいと思います。 |
ラブラブなカップルならデートで観るともっとラブラブできるでしょう。ちょっと冷め気味なカップルの場合、キュンキュン触発されて出会った頃の2人を思い出すきっかけになる可能性もありますが、自分たちとのあまりのギャップにもっと冷める可能性もあるので、その点はよく考えてから一緒に行くべきか決めましょう。まだ付き合っていなくて気がない相手と仕方なくデートに行くときは本作は避けた方が良いです。福士蒼汰が演じる黒沢大和のような押しの強さに感化されて、さらにプッシュされると厄介です。逆に友達以上恋人未満でそろそろ彼にちゃんと告白して欲しいと願っている方は「押しの強い男にキュンとしているぞ」アピールをしてサインを送ると良いのではないでしょうか(笑)。 |
最近の小学生はおませさんが多いようなので(笑)、特に高学年以上だとこの手の映画に夢中になるのではないでしょうか。キッズとティーンの皆さんには、まだしばらく恋愛に理想を抱いていて欲しいので、純粋な気持ちで本作を楽んでください。恋愛第一優先のお年頃特有の価値観は今だけしか味わえません。恋には辛いこともつきものだということも描かれているので、それもひっくるめて映画で疑似恋愛モードを楽しんでください。 |
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©葉月かなえ/講談社 ©2014「好きっていいなよ。」製作委員会
2014.7.1 TEXT by Myson