2014年6月14日より全国公開
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女子のムダ毛というある意味センセーショナルなテーマの映画なので、変態映画であることには違いないですが(笑)、もうちょっとパンチが欲しかった気もします。っていうかこれでもうちょっとパンチが欲しいと思っている私が自分で思っている以上に変態なのではないかと自己を疑い始めているのですが…(苦笑)。それはともかく、おそらく欧米で同じテーマで映画を作っても大した悩みじゃないと成立しないんだろうななどと考えて観てしまったせいもあり、パンチが足りないと思ったのかも知れません。でも、日本文化を象徴する作品であるという観方をすれば、こういう描き方が丁度良かったのでしょう。 松居大悟監督が得意とする男子高校生の心理描写はもちろん、今回同時にフォーカスされている思春期女子の描写は見事でした。以前『男子高校生の日常』のDVDリリースタイミングで松居大悟監督にインタビューをさせて頂いた際、「女子の方が複雑」「女子を描きたい」とお話されていたので、今作がとても楽しみでした。女子が観ても「そうそう、女子ってこうだよね」と思えるキャラクター設定になっていて、女子目線で観てもしっくりきました。男子の変態加減もかなりリアルで男子の生態を観察するような気分で鑑賞しましたが、男子っていろいろ大変だなと上から目線を楽しんだとも言えます(笑)。 とにかく、自分の高校時代も思い出しちゃうような空気感を持った本作。ムダ毛という話題からなんだかイヤらしいイメージを抱くかも知れませんが、ある意味爽やかで切なくて笑える青春映画です。脱力して笑いたい方にオススメです。 |
テーマがムダ毛なので、相手がひっそりと同じようなムダ毛の悩みを抱えている場合に少々気を遣うかも知れません。なので、むやみにバカにして笑うと相手を傷つける可能性があります。デートに誘う前にしれ〜っと相手のあらゆる部分の毛を観察して、コンプレックスを抱えていないかチェックしておくと良いでしょう。とはいえ、目視で確認できないのがムダ毛でもあるので、鑑賞後は相手の反応を伺いつつ、感想などを述べた方が良いでしょう。ムダ毛に悩んでいる可能性を加味して、優しいコメントをしていれば、心を開いてくれるかも知れませんよ。 |
キッズはまだこういうお悩みはないでしょうが、ティーンはまさにど真ん中の世代なので、いろんなポイントで共感できるのではないでしょうか。ティーンにとっては重大な悩みでも、大人に相談すると「なんでそんなことで悩むの?」と軽く受け流される可能性はありますが、同世代なら事の重要さは共感できるはず。とはいえ、友達に相談するのは恥ずかしい話題もあるので、本作でこういう悩みを抱えている人もいるんだなと参考にすると良いのではないでしょうか。 |
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2014.6.3 TEXT by Myson