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ダンケルク

2017年9月9日より全国公開
ワーナー・ブラザース映画
公式サイト

クリストファー・ノーランが、実話をもとにした戦争映画を撮るってどんなのだろうって、純粋に興味が湧きますよね。さらに物語の軸は、“戦闘”ではなく、“撤退”というところがより興味を引かれるところ。本編の9割ほどは爆撃、銃撃のシーンが締めるので、まるで自分も戦場にいるかのようで、「私も早く撤退したい！助けて！」という感覚になります。映像もさることながら、音のリアルさが印象的だったので、音響設備が優れた環境で観るとより臨場感が増すのではないでしょうか。ギリギリまで上空で戦う者、陸や海で撤退できるまでもがく者、それを助ける者…、それをひたすら映しているので、正直女子好みとは言えませんが、トム・ハーディ、マーク・ライランス、ケネス・ブラナー、キリアン・マーフィー、ハリー・スタイルズなど、豪華キャストが出ている点は、多少女子でもとっつきやすいポイントとなっていると思います。“ダークナイト”シリーズや、『インセプション』など、架空の世界を描いた作品とは全く違う本作ですが、クリストファー・ノーランが手掛けるとこうなるというのをぜひ観てください。

ここまで徹底的に戦闘シーンが多いと、デートには向いていないと思います。戦争映画というだけでも、好き嫌いが分かれそうですが、特徴がある作品だけに、余計に好みが分かれそうです。映画好きでいろいろ観たいという好奇心の強いカップルは良いですが、普段あまり映画を観ない人や、初デートの場合は、オススメしません。一人でじっくり観るか、興味がある者同士で観てください。

本作は実話を映画化しており、余計な説明をせず、ただただリアルに戦争を再現することによって、メッセージを伝えている部分もあると思います。先入観を持たず、純粋に観て何を思ったか、親子、友達と一緒に語り合うと有意義だと思います。年齢的には中学生以上向けではないでしょうか。