2014年11月15日より全国公開
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『アメリ』のジャン・ピエール=ジュネ監督の3D作品ですが、期待通り、いやそれ以上でした!ハードな現実を受け止められない人たちの世界をファンタジックに描き、観る者にも温かく居心地の良い空間を与えてくれたかと思いきや、彼らがその問題に対峙するシーンにはちゃんと苦い部分が残してあって、キャラクターたちに感情移入しながら、一緒に克服するような感覚で鑑賞しました。天才少年スピヴェット君の可愛さと、その天才ぶりが絶妙にユーモラスで、だからこそ彼が心に抱えていたことを知ったときに心を打たれます。スピヴェットと両親の関係も、どちらの心情もとてもリアルに描かれていて、大人の子どもに対する余計な気遣いを思い出し童心に戻った気分にもなれたし、大人だからこその不器用さも共感できました。スピヴェット君の天才ぶりが爽快で可愛くて仕方がなく、楽しくて切なくて最後はグッとくる作品です。絶対女子は好きなはず! |
デートにもオススメの作品です。子どもが主人公のファンタジックなイメージからは女子向けなのはわかると思いますが、男子が観ても充分に楽しめるアドベンチャーな要素もあります。また、母と息子、父と息子の物語でもあるので、男子は男子で見どころがあります。スピヴェットの両親の関係は観るカップルによっては何かしら自分たちに重なると感じる方もいるかも知れませんが、だからと言ってカップルで観て気まずくなるような内容ではないので、どんなカップルが観るのもOKです。お子さんがいるご夫婦は親目線で観るのもアリですよ。 |
主人公のスピヴェット少年は天才なので、彼が語る理論は大人にとっても難解ですが、そこは理解しなくても支障はないので、彼の天才ぶりを楽しく観るというスタンスでキッズも楽しめると思います。スピヴェット君が黙って1人心に抱えている悩みや、お父さんやお母さんへの秘めたる思いは、子どもたちの方がよりリアルに身近に感じて観られると思います。辛いことを乗り越えようと頑張る彼の姿を観て、勇気や元気をもらってください。 |
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2014.10.14 TEXT by Myson