2018年5月25日より全国公開
松竹
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へそくりというキーワードで、こんなにドラマチックに専業主婦の心情や、家庭のドラマを描くとは、さすが山田洋次監督ですね。亭主関白で昔気質の夫と、素直に従う妻の関係は絶対的に見えますが、やっぱり言ってはいけない一言ってあるよな〜とつくづく思える内容でした。世のお父さん方は本作を観て、日常の改善点を見つけておいたほうが良いと思います。古風な女性こそ、溜めて溜めて溜めてから、きっかけさえあれば思い切った決断をするもの。夏川結衣が演じた妻の気持ちは、彼女のような夫婦関係でなくても、誰もが共感する要素を持っています。この一家のなかでは、脇で支えているイメージだったキャラクターに焦点を当てた点にも好感が持てました。夫に言いたいことがあるけど言えずに悶々としている方はぜひご覧ください! |
シリーズを通したドタバタ喜劇の要素は健在ながら、夫婦の問題をリアルに描いているので、夫婦揃って観ると、いろいろな事を客観視できて、良い刺激をもらえると思います。ベテランカップルや夫婦は特に、お互いの存在が当たり前になってしまって、感謝、謝罪の気持ちを改めて伝える機会も減ってきていると思いますが、これを機に、お互いの有り難みを感じられれば、トキメキも蘇りますよ(笑)。 |
このストーリーを観ていると、家庭のなかの“お母さん”の存在価値を改めて感じることができるので、子ども目線でもいろいろ思うところがあると思います。“そこにいるのが当たり前、やってくれるのが当たり前”と思ってはいけないなと実感するはずです。何をお返しして良いかまだわからなくても、感謝の気持ちをまめに伝えるだけで、お母さんは喜んでくれるはず。本作のような展開にならないように、子どもの立場でもできることはあります。 |
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© 2018「妻よ薔薇のように 家族はつらいよV」製作委員会
2018.5.16 TEXT by Myson