2014年2月28日より全国公開
ロングライド
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この作品のじわじわくる感動の心地良さときたら、なんとも言えません。頑固なダメ父ウディとそんな父に疲れた家族、そしてそんな父でも見放せない心優しい次男坊デイビッド。「懸賞で大金が当たったから受け取りに行く」と言って譲らず遠方まで一人で歩いて行こうとする父ウディを見かねた次男坊デイビッドが、父が気が済むようにと2人で旅に出ます。年老いたウディは不用意な面も多々あり観ているこちらもハラハラするのですが、そんなウディがとてもお茶目で笑える部分もあり、緩急のバランスが絶妙です。このウディに匹敵して強烈キャラでシュールなのが母ケイト。心優しくて真面目な息子デイビッドに下世話な昔話をたくさんしちゃうこの年老いたケイトもかなりお茶目です。ウディを演じたブルース・ダーン、ケイトを演じたジューン・スキップはオスカーにもノミネートされていますが、双方とも憎らしいけど憎めないだけでなく、それをさらに通り越して最後には愛おしく感じさせるキャラクターを見事に演じています。 ラストがほんとにほんとに素敵なのですが、旅を経て成長した父と息子2人とも抱きしめたくなってしまう物語です。女子が観ると「男子って良いな」と羨ましく思える作品です。 |
心温まる作品なのでデートでもオススメです。ただ、モノクロだということは観る前に伝えておいた方が良いでしょう。父と息子のロードムービーなので、エッチで気まずいシーンはありません。逆にロマンチックなくだりは出てこないのでそういうのを期待するカップルには向きませんが、気まずくなるのが苦手なカップルにはちょうど良いでしょう。男子はあまり父親の話をしないかも知れませんが、彼を良く知るきっかけにするために、本作を観た後に彼のお父さんや家族の話にも触れてみるのはいかがでしょうか。 |
現代の若い人はモノクロは見慣れないだろうし、キッズには少々ハードルが高いと思いますが、内容はとてもわかりやすく、共感しやすいのでティーンはぜひチャレンジしてみてください。だんだん大人になってくると、改めてお父さんとじっくり話す機会は減るかも知れませんが、敢えて父が語らない思いがあるかも知れません。そんなところをこの映画を観て想像してみるのも良いでしょう。本作に登場する次男坊のデイビッドがお父さんをいたわる姿もとても素敵です。ぜひお手本にしましょう。 |
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2014.2.17 TEXT by Myson