本作は、故郷のアイルランドから一人アメリカにやってきた主人公の物語で、ホームシックを経て、新しい土地に徐々に馴染んでいく様子は、私も身に覚えがあり、すごく懐かしい思いに浸りました。主人公の場合は故郷に帰りたいという思いをどこかで抱えていて、すぐに行き来できる距離ではない点で、故郷での生活かニューヨークでの新しい生活かの選択はすごく難しいと思いましたが、自分らしさとは何か、自分が望むものは何か、自分が望まないものは何かを知らないと正しい選択ができないなと、客観的に感じながら、私も初心を思い出しました。少し現実逃避をしてしまっていた主人公が我に返るシーンではほっと胸をなでおろしましたが、無条件に都会の生活が良いという意味ではなく、一人前になってからの生活は自分の選択で築いていくもので、自分で築いた生活でないと結局どこに住んでも抜け殻になってしまいそうな気がします。本作は自身の選択に自信を持たせてくれるストーリーでもありましたが、恋に仕事に頑張る女子にオススメです。
|
とてもロマンチックな展開があり、デートに向いていそうなムードなのですが、地元と都会で遠距離をしているカップルには生々しい現実が描かれているので、少々気まずくなる展開を覚悟しておきましょう。結婚まで考えたとき、どうしても女性が男性に合わせる傾向が日本でもまだありますが、どこに住むのかは女性にとっても重要なこと。そういうことをちょっと彼氏、旦那にアピールしたい人は敢えて一緒に観るのも良いかも知れません。 |
キッズにはまだピンと来ないストーリーですが、ティーンの皆さんは進学する上で地元を離れるという選択をする人も出てくるでしょうから、それほど遠い話ではないように思います。1人で知らない土地に行き暮らすのは不安だけど、徐々に友達を作って、好きな人もできて…という明るい面と、故郷の家族となかなか会えなかったり、価値観にもギャップを感じてくるかも知れない不安な面が描かれていますが、主人公がだんだん逞しく成長していく姿に勇気がもらえるはずです。 |