2014年10月11日より全国公開(10月4日より北海道先行公開)
アスミック・エース
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北海道の空知を舞台に描かれる本作は、まず風景そのものから空気の良さが伝わってきて、清々しい映像が心地良かったです。サスペンス的な冒頭から始まり、大泉洋が演じる主人公アオがなぜワインを必死に作っているのかがだんだん解き明かされていくのですが、安藤裕子が演じるエリカや、染谷将太が演じるアオの弟ロクの心にも秘めたものがあり、映像は癒し系ながら、ストーリーは謎に包まれていて、想像とは違うおもしさを感じました。ワインのぶどうと同じく人間の心もデリケートだということなのかなと私なりに解釈しましたが、おいしいワインを作り上げるまでを描いたような短絡的なストーリーではなく、綺麗事で終わらずにちょっとビターな部分も描かれていたのがなお良かったです。この地球にあるものは、植物でも人間でも一生懸命生きているんですね。特にワインが好きなほうではないのですが、食欲をかき立てられ、ワインが飲みたくなる映画です。 |
多少ラブストーリーも含まれていますが、基本的には人間ドラマで、どんなカップルでも観られる作品です。誘いたい相手が悩みを抱えていたり元気がない場合も、主人公アオの姿を通して自分を客観視できる機会にもなるので、気分転換に良いかも知れません。大泉洋が主演とはいえ、今回はコミカルな役柄ではないですが、前向きな気持ちにしてくれる作品です。 |
観て問題になることは全くありませんが、内容的にキッズにはまだピンと来ないかも知れません。ティーンは、これから徐々に独り立ちしていろいろな体験をしていくと思いますが、この先何が起きるかは誰にもわかりません。でも、本作のキャラクターたちのように挫折を味わっても、必死で生きていこうとする姿を観て、自分次第でどうにでもやっていけると感じてくれたらと思います。 |
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2014.9.30 TEXT by Myson