ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生

冒頭のシーンから引き込まれる迫力で、今回はダーク・ファンタジー色が強く、より重厚感のある映像になっています。ストーリー、キャラクター設定、キャスト、映画音楽の素晴らしさはもちろんですが、映画美術、映像技術のスゴさが際だっていて、総合芸術としての映画とはこういうものだと改めて感じました。
人間と魔法使いの世界の均衡を揺るがす事態が起こり、価値観で仲間割れしてしまうという流れや、自分のルーツを追い求めるキャラクターがキーを握っているという設定は王道的ではありますが、普遍的なテーマなので、誰でも感情移入しやすいでしょう。要はストーリーが王道でも、それをどう描くかというところに技が見えるし、“ハリー・ポッター”シリーズで既にしっかりとした世界観ができあがっているので、その新たなシリーズとしては、ダンブルドアなど既存のキャラクターの裏話や、新しいキャラクターの物語がどう繋がっていくのかというところで充分に楽しめます。そして、動物の可愛さはもちろん、ニュートのキュートさも健在。無造作ヘアのニュートに今回もキュンキュンさせられます。ほんと、エディ・レッドメインって演技が上手！ジュード・ロウ、ジョニー・デップのスター感もバリバリで、何もかもが満足です。ラストはあっと驚く事実が明かされ、まだまだ目が離せませんよ！