2019年2月22日より全国順次公開
アスミック・エース
公式サイト
安田顕が演じる主人公のマザコンぶりに、ちょっと最初抵抗を感じる人もいるかも知れませんが、ストーリーが展開するにつれて、「そりゃこんなお母さんだったらこれくらい大好きになるわ」と共感できるはず。父と母、兄と弟の、家族の中での役割がとてもバランス良く、どちらかの子どもがどちらかの親に似て、それぞれに足りないものを補っているんだなと、観る側にも自身の家族を客観視させ、愛おしい気持ちを呼び起こしてくれるストーリーです。一番印象に残っているのは、父と弟がモジモジする中、兄が海に入り、心の叫びをぶつけるシーン。それぞれ愛し方、接し方は違っても、親に対する愛は大きいんだという子ども側からの目線にとても心を打たれました。母親目線で観ても、なお泣けるのではと思います。そして本作は実話をもとにしているということで、一層感慨深いです。 |
ロマンチックなムードは期待できませんが、家族の大切さや温かさが伝わってくる内容で、和やかなムードになれるでしょう。病床の母を心配する気持ちと、自身の未来がかかった恋愛の間で、いろいろな葛藤も出てきますが、主人公とその彼女の視点それぞれからヒントや勇気をもらえると思います。彼のマザコンぶりにウンザリしている女子の皆さんも、本作を観たら、ちょっと印象が変わるかも知れません。 |
キッズやティーンの皆さんが観て問題はありませんが、親が年老いて、主人公も良い年齢の大人なので、キャラクター達の心情は、まだリアルな感覚では理解しづらいかも知れません。ただ、子どもの頃からずっとお母さんは子どもの一生のことを深く考えてくれるんだなということがわかるはず。どうせなら家族で観るほうが、結束が強くなりそうです。 |
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©宮川サトシ/新潮社 ©2019「母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。」製作委員会
2019.2.13 TEXT by Myson