2017年2月24日より全国公開
ギャガ、ポニーキャニオン
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映画が始まった瞬間から、胸を躍らせてくれる素敵な映画。夢を持つ人、追いかける人、挫折してしまった人…、一度でも夢を抱いたことがある人なら、余計に心を打たれるはずです。ハリウッドで女優を目指す女と、ジャズが大好きで自分が求める演奏ができる店を構えたいと願う男のラブストーリーであり、サクセス・ストーリーなのですが、酸いも甘いもちゃんと描いているあたりは、リアルさも忘れておらず共感できました。ミュージカルなので、完全におとぎ話にしても良かったのかも知れませんが、現実的側面も描いていることで、観る側も“私達の物語”として没入することができるのだと思います。でも、ミュージカル映画なわりには、いきなりセリフを歌で表すというのは少なく、歌よりもダンスシーンが多い印象で、ミュージカルは苦手だという人にも観やすいのではないでしょうか。胸にズキュンときたシーンやセリフはいくつもあったのですが、夢や狂気がないと新しい世界は見えないというセリフは特に胸に刺さりました。最初は人に認められなくても、クレイジーだと思っても、思い切って飛び込まなければ見えない世界はいっぱいありますよね。年齢を重ねて、いろいろな経験を積むと、知恵がつく反面、未知のエリアに飛び込む勇気もうしないがちになりますが、本作は初心を思い出させてくれた上に、たくさんの勇気をくれました。壁にぶつかる度に思い返して何度でも観たいと思える作品です。 |
とてもロマンチックで、デートにオススメの映画と言いたいところなのですが、主人公達と同じように、恋人同士が2人とも夢を追っているカップルだと、多少2人の関係に影響が出るかも知れません。もちろん皆が皆、同じようになるわけではないので、映画は映画と割り切れれば良いですが、夢を追うカップルが必ずぶつかる問題が描かれているので、自分達と置きかえて観てしまう部分は否めません。というわけで、これに該当する人は、まずは一人で観るのが無難ですが、そういう状況にないカップルはぜひデートで観てください。 |
キッズやティーンという年代のほうが、芸能界を目指すという人が多くいそうなので、感情移入できる部分が多いと思います。キラキラした部分は憧れを増してくれるし、夢を追う上での覚悟も学べるので、ピュアな気持ちで楽しんで欲しいですが、逆に感化され過ぎて、あまり頭でっかちにならないようにだけ、注意してください。 |
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2017.2.13 TEXT by Myson