>映画に隠された恋愛哲学とヒント集27

主人公のロージーとアレックスは6歳からの幼馴染み。親友としていろいろな体験を共にしてきた二人は友達以上恋人未満の関係が続いています。でも二人に転機が訪れます。あるとき良いムードになった二人はキスをしますが、ロージーはお酒に酔い記憶がないまま朝を迎えます。一方アレックスは、何か進展を期待していましたが、ロージーがキスのことを覚えていないことを知ると踏み出せず、やはり二人の関係は停滞のまま、何度もすれ違いを繰り返していきます。

恋愛はタイミングと言いますが、そのタイミングにすら気付かなかったら元も子もありません。たった一度の記憶の相違が、その後の運命を変えてしまい、不幸な偶然は、このあと何度も二人に訪れます。また、記憶自体は同じでも、解釈がずれている場合も悲惨。結局、同じ時間を過ごしたはずなのに、二人のなかにはどんどんとずれた記憶が蓄積されていくのです。
これはまだ恋が成就していないカップルでも、既にカップルになっている場合でも変わりません。同じ時間を同じ気持ちで過ごすことで、より二人の心の距離が縮まっていくはず。そして、それぞれの出来事にどれほどの重みを感じるかは、男女差はあるかも知れませんが、だんだんとお互いを理解できるようになれば、相手が何に重きを置くかもわかってくると思います。自分にとっては何でもなかった記憶が、相手にとっては重要だったかも知れない、そうやって視点を変えて一度立ち止まり、二人の出来事を遡ってみると、何か進展のきっかけを見つけられるかも知れません。後から気付いても遅くない！たまには記憶を辿ってみましょう。