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マイソン:
日本だと本作はR18+なので18歳未満は観られないんですが、年齢制限について監督はどうお考えですか?
ギャスパー・ノエ監督:
今回年齢制限があるの?
宣伝担当者:
R18+です。
(監督が思わず舌打ちして)
一同:ハハハハ(笑)。
ギャスパー・ノエ監督:
ウクライナではこの映画は21歳以下は禁止なんだけど、性行為ができる法的な年齢が15歳なんです。性行為はできるのにこういう映画が観られないというのはおかしいですよね。デンマークでは15歳以下は禁止だけれど11歳以上であれば親が同意していれば観に行けるんですよ。
マイソン:
え〜〜!!!監督は作り手として、年齢制限はナシで自分の判断で観ていいんじゃないかと思いますか?それとも、ある程度性教育とか国の基準と合わせた方が良いと思いますか?
ギャスパー・ノエ監督:
あまりに暴力的なものだったら、ある程度の年齢には見せない方が良いと思います。日本はセクシャリティが根づいていて横行している社会だと思うんですけど、いざアンダーヘアとなると見せてはいけませんと言ったり、それはおかしいなと思います。私は生殖器も手とか顔とか人間の一部であって、なんら変わりはないと思っています。
本作がタブーかどうかについて、映画の内容は普通の若者の恋愛関係を描いているだけなのでタブーだと思っていないけれど、ここまでの事が描かれる作品が現在の市場には無いので、タブーって決めつけられるのではと話していました。やはりR指定がつくと、配給的に厳しいんじゃないかとお金が集まらない場合もあるので、そういう商業主義的な観点からすると、タブーに挑戦していると思われるだけで、監督ご自身はそういうつもりはないとのことでした。会話中も表情豊かというよりはクールでしたが、『アバター』のお話など、楽しく話してくださり、親近感が湧きました(笑)。今後の監督作の観方も変わりそうです。
2016年2月3日取材&TEXT by Myson
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2016年4月1日(金)より、新宿バルト9、ヒューマントラストシネマ有楽町・渋谷ほか全国公開
監督・脚本・編集・製作:ギャスパー・ノエ
出演:カール・グルスマン/アオミ・ムヨック/クララ・クリスティン
配給:コムストック・グループ(配給協力:クロックワークス)
若い妻と2歳の子どもと暮らすマーフィーは、以前付き合っていたエレクトラの母からの留守電を聞き、エレクトラが行方不明になっていることを知る。それを機に、マーフィーはエレクトラとの濃厚な2年間の日々を思い返す。
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