ミン:
ケンカシーンもすごい迫力でしたが、アクションでこだわったことはありますか?
健太郎さん:
映画なので、魅せるためのカットもたくさんありますが、佐田さんが当時使っていた技とか実際に殴り合ったシチュエーションなどは、佐田さんとアクション監督が話し合ってかなり取り入れました。
ミン:
つまり、フィクションもありつつ、あのケンカをリアルにやっていたってことですよね。すごいですね(笑)。
健太郎さん:
佐田さんも「あんな長期戦は無理だよ」とはおっしゃっていましたけどね(笑)。実際には数発殴って終わるらしいので。でも、人を投げる技とかは、実際に佐田さんがやっていた技なんですよ。柔道経験者なので、投げ技が得意だそうです。
ミン:
そうなんですか!ケンカシーンは、ドキドキしつつもかなりスカッとしました(笑)。そして、何と言っても仲間との熱い友情も本作の大きな見どころですよね。正樹と厚成との強い絆には本当にグっときました。厚成役の山田裕貴さんとは現場でどんな風に過ごされていたのですか?
健太郎さん:
一緒にバカなことばかりしていて、まさに正樹と厚成のまんまでした。ほかの共演者ともカメラが回っていないときでもずっと一緒にいて、映画そのままの空気感でした。監督も佐田さんもスタッフも熱のある人ばかりで、とにかく熱い現場でした。
ミン:
ステキな現場だったことが伝わってきます。正樹が福岡連合の総長になってからは、勢いのままに突っ走るだけじゃなくて、一歩引いて周りのために行動するような内面の変化も描かれていました。とても繊細に演じられていましたね。
健太郎さん:
意識して演じたというよりは、複雑でどうしようもない正樹の感情がビリビリ伝わってきたんです。正樹自身もまだ総長になったばかりで、本当なら仲間がやられたら先陣を切ってやり返しにいきたいのに、もう自分だけの思いでは動くことができないっていうジレンマがある。けれど、そんな正樹の思いは厚成達には伝わっていないし…。演じていながらも、すごく複雑な気持ちでした。
ミン:
上に立つことを目指してきたけど、トップに立つことで今度は新たな葛藤が生まれる。勢いのままに突っ走ってきた正樹が自分の感情を抑えて仲間を守ろうとする、すごく胸に刺さる場面でもありました。ところで、健太郎さんが、「これなら自分が天下を取れるんじゃないか」と密かに思っていることはありますか?
健太郎さん:
えー。なんだろうなぁ…。あ、あります!縄跳びなら、誰にも負けないかも!
ミン:
へっ?な、縄跳び!?
健太郎さん:
通っていた小学校が、縄跳びにすごく力を入れていたんです。朝から全校生徒で一斉に二重跳びをして、誰が最後まで残るかを競わされて。だいたいは、僕が最後まで残っていました。技もあって“はやぶさ”とか“後ろはやぶさ”とか、その組み合わせとか。すごく得意だったし、ダブルダッチとかもできますよ。そう、“縄系”なら頑張ればいけると思います(笑)!
ミン:
そんな才能があったとは、健太郎さんおそるべし(笑)。最後にトーキョー女子映画部の読者に本作をオススメするとしたら、どんなところを観て欲しいですか?
健太郎さん:
本作を観ていただけたら、“男の世界の魅力”が女性の皆さんにも絶対に伝わると思います。「男ってバカだなぁ」と微笑ましく思っていただける作品だと思いますし、僕達にとってはそれが皆さんからの一番の褒め言葉です(笑)!ぜひ、劇場で観てください!
2017年10月27日取材&TEXT by min
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2017年12月2日より全国ロードショー
監督:山口義高
出演:健太郎/山田裕貴/ノ俊太郎/今田美桜/煖エ里恩/田中偉登/福山翔大/三村和敬/藤木修/岩永ジョーイ/神永圭佑/成田瑛基/笠松将/黒石高大/くっきー(野性爆弾)/ケン(水玉れっぷう隊)/坂田聡
配給:AMGエンタテインメント
ギョロっとした二重の目が特徴の佐田正樹は、幼い頃から“デメキン”と呼ばれていじめられていた。しかし、強くなることを決心した正樹は、ある日、いじめっ子達を返り討ちにする。それ以来、腕っぷしを鍛えて喧嘩では敵なしの存在となっていった。中学生になった正樹は赤髪をリーゼントにして、小学校からの親友である厚成と喧嘩やバイクに明け暮れる。中学卒業後、正樹は高校へ進学し、厚成はラーメン屋で働き始めるが、相変わらず年上の不良に目を付けられては喧嘩ばかりの日々を過ごしていた。ある日、バイク事故で死んだ憧れの暴走族の総長、真木のことを思い返していた厚成は正樹に福岡一のチームを作ろうと持ちかける。2人はチーム“亜鳳(あほう)”を結成するが、次々と血気盛んな敵が現れて…。
公式サイト 映画批評&デート向き映画判定
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