今回は大人気シリーズ最新作『ジュラシック・ワールド』で兄弟役を演じたタイ・シンプキンスさん&ニック・ロビンソンさんにインタビューさせて頂きました!インタビュー中に常にじゃれ合っている姿は本当の兄弟のようで、すっかり二人の魅力にやられてしまいました(笑)。そんなお二人に、兄弟の絆&本作出演のプレッシャーについて伺いました。
PROFILE
タイ・シンプキンス(弟、グレイ役)
2001年生まれ。ロサンゼルス在住の子役。生後すぐに子役業を始め、ソープオペラ“One Life to Live”でデビュー。その後、2005年にトム・クルーズ主演の『宇宙戦争』で映画デビューを果たす。2013年には、ロバート・ダウニーJr.主演の映画『アイアンマン3』に出演し、脚光を浴びる。『インシディアス』と、その続編『インシディアス 第2章』では、主人公を演じた。その他の出演作に『レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで』『プライド&グローリー』『リトル・チルドレン』などがある。
ニック・ロビンソン(兄、ザック役)
1995年アメリカ、シアトル生まれ。地元シアトルのプロダクションが製作した『アラバマ物語』『メイム』『裏街・太陽の天使』『ヨンカーズ物語』などに出演をした後、俳優としてのキャリアを積むため家族と共にロサンゼルスに移住。その後2010年に、ABCでスタートしたファミリーコメディ『メル&ジョー 好きなのはあなたでしょ?』で初のレギュラー出演を果たす。2012年には『ボードウォーク・エンパイア3 欲望の街』にレギュラー出演をし、その演技が高く評価され俳優としての地位を確立。その他、映画出演作に“The Kings of Summer”“The 5 Wave”などがある。
シャミ:
もともとたくさんのファンがいる人気シリーズですが、出演が決まったときはプレッシャーを感じましたか?
タイ・シンプキンスさん:
この映画については、より大きなプレッシャーを感じたよね。
ニック・ロビンソンさん:
そうだね。どの作品に入るときも良い作品にしようとか、良い演技をしようっていうプレッシャーは感じるものですが、この作品に関しては特に感じました。
タイ・シンプキンスさん:
オリジナルのファンの方たちにも、このシリーズそのものに対しても、それに見合った仕事をしなきゃって思いました。
ニック・ロビンソンさん:
もとからのファンは非常に熱く、もちろん先入観や期待感もあるので、そういうところは意識しました。それに前作『ジュラシック・パークV』から時間が経っていたので、その分よりプレッシャーを感じました。でも、撮影が進んでいくなかで、特別な作品になるっていう実感もあったので、責任は感じつつもプレッシャーはあまり感じなくなっていきました。
シャミ:
どんな作品になって欲しいと思って撮影に臨んでいましたか?
タイ・シンプキンスさん:
とにかくみんなが楽しめる映画にしたくて、嫌がられる作品にはしたくないと思っていました。
ニック・ロビンソンさん:
昔からのファンも新しいファンも、オリジナルを観たときの衝撃と同じような良い衝撃をこの映画でも体験して欲しいと思いました。だから旧世代も新世代も同じように楽しめる映画になって欲しいと願っていました。
シャミ:
お二人はオーディション時も一緒に演技のテストをしたと聞いたのですが、どういったオーディションだったのでしょうか?
ニック・ロビンソンさん:
オーディションは、それぞれやらずに、2人でペアになった状態で1回しかやりませんでした。そのときにカメラも回した状態でスクリーンテストをし、2人の相性やそれぞれの役に合っているかどうか、カメラ映りも含めてすべてをその一度でジャッジされました。そしたら監督が「2人はすごく相性も良いし、これでいける」とその場で僕らに決めてくれました。実は、そのときはお互いに相手がもう役をもらっている状態で、自分の役だけがオーディションされているんだと思っていたんですよ(笑)。そのときに2人とも見られていたことは、後から知りました。でもそのおかげで、いかに演じられるかっていう気持ちにさせてもらえたので、知らなくて良かったなって思います。
シャミ:
すごいオーディションですね!お互いに初めて会ったときの印象はいかがでしたか?
タイ・シンプキンスさん:
ニックは最初すごく嫌なやつで…っていうのは冗談で(笑)、すごくポジティブな人で一緒に仕事をしたいなって思いました。
ニック・ロビンソンさん:
タイはたくさんの大作に出ていて、役者としては僕の方がキャリア的にまだまだだから、彼についていかなきゃって思いました(笑)。でも僕も彼に対してすごくポジティブな第一印象でした。
シャミ:
映画のなかでは、最悪の状況に置かれた兄弟の絆が少しずつ深まる様子も描かれていましたが、実際に兄弟や家族との絆を深めることって意外と大変なことだと思います。日常生活で家族や兄弟との絆を深める秘訣や、素直になることの大切さはどんなことだと思いますか?
ニック・ロビンソンさん:
日常生活だと、逆に絆が薄まって、お互いの間に距離ができてしまうこともありますよね。しかも、お互いに感謝せずに過ごすことが当然のようになってしまうので、やっぱりお互いを尊敬し合うこと、正直であること、理解し合うことがすごく大切だと思います。映画のなかだと、相手を失うかも知れない、死んでしまうかも知れないという極限状態に置かれているからこそ、リアクションも極限的なものになって、そういうときこそ本当の自分が現れるものです。ザックとグレイという兄弟は絆を深めつつ、自分たちもその困難に立ち向かっていったところがすごく良いなって思います。
シャミ:
恐竜の登場シーンは、撮影時は想像力を働かせて演技していたのでしょうか?目の前に本物の恐竜がいない状態で、驚いたり怯えたりする感情表現をする上で大変だったことや、心掛けたことはありますか?
タイ・シンプキンスさん:
恐竜の代わりにアニマトロニックの恐竜が1体いて、あとは青い照明やテープで印がされて、「ここが恐竜です」って言われたり、場合によってはカメラの上におもちゃの恐竜が載っかっていました。ラプトルに関しては、モーションキャプチャーのスーツを着たダンサーの方たちが中に入って、頭にラプトルの顔を付けて演技していました。そうやっていろいろな状態で演技をしましたが、僕の場合は、恐竜が本当にそこにいるって想像して、「殺される、死ぬかも知れない」って思い込んで演じました。
写真撮影中もいろいろな話をしながらポーズしてくれました!本当に仲良しなお二人です(笑)。 |
シャミ:
クリス・プラットやブライス・ダラス・ハワードとの思い出はありますか?
タイ・シンプキンスさん:
クリスは、今回演じていたオーウェンのキャラとは全然違う人なんですよ(笑)。すごくユーモアが溢れた人なんです。ただ唯一オーウェンらしかったのは、撮影中に本物のワニを掴んだことです(笑)!
ニック・ロビンソンさん:
あれはすごかったよね(笑)。僕は、クリスとブライスからプロフェッショナルとはどういうことなのかを学びました。ブライスは、自分が役者であるということにすべてのエネルギーを注ぐ人で、そういう彼女の役者としての姿勢を学びました。クリスは、すごく自由な人生観を持っている人で、そういう部分にはかなり影響を受けました。
シャミ:
最後に本作をこれからご覧になる方に向けてメッセージをお願いします。
ニック・ロビンソンさん:
本当に観ていてワクワクするし、エンタメ満足度がすごく高い作品です。グラスに入った水が揺れ始めて、「奴がやってくる」っていう22年前と同じような体験を昔からのファンにもこれから観る人にも楽しんでもらえたら嬉しいです。
2015年7月14日取材&TEXT by Shamy
2015年8月5日全国公開
監督:コリン・トレボロウ
製作総指揮:スティーヴン・スピルバーグ
出演:クリス・プラット/ブライス・ダラス・ハワード/ヴィンセント・ドノフリオ/タイ・シンプキンス/ニック・ロビンソン/ジェイク・ジョンソン/オマール・シー/B・D・ウォン/イルファン・カーン
配給:東宝東和
22年前にジョン・ハモンドが抱いた、本物の恐竜を飼育するテーマパークを作る夢がついに実現し、“ジュラシック・ワールド”としてオープンする。パーク内のすべてのアトラクションを監督するのはクレアで、彼女の甥っ子ザックとグレイもパークに遊びに来ていたが、忙しいクレアは甥っ子たちの相手をする暇がなかった。一方、パークから離れた研究施設ではインドミナス・レックスという新種が飼育されていて、その生態と安全性を確認するために、クレアは恐竜行動学のエキスパートで元軍人のオーウェンのもとを訪ねる。
公式サイト 映画批評&デート向き映画判定
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