2014年1月31日より全国公開/R-18
パラマウント ピクチャーズ ジャパン
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本作でディカプリオの実力と魅力を改めて実感しました。お金と麻薬の虜になり、不法な方法でお金を稼ぎ、不当な方法でお金を貯めて、桁違いの豪遊をする主人公ジョーダン・ベルフォート。到底共感はできないのですが、なぜか魅力的に見えてしまうのは、キャラクターそのものの魅力ももちろんでしょうが、やっぱりこの難しい役を見事に演じたディカプリオの技量だと思いました。ディカプリオ自身が年を重ね、男臭さとセクシーさを増した今だから余計に良かったとも思います。そして、営業トークやスピーチのシーンも本当に上手くて、スティーブ・ジョブズを彷彿とさせるものでした(笑)。さらにディカプリオの良さで実感したのは、どこかキュートなところ。どれだけ大人になっても少年のような愛おしさを持っているんですよね。特に私が彼の少年ぽさを感じたユーモアたっぷりのシーンは、公衆電話を使うために出かけたあとに車で戻るシーン。二段オチですが笑えます。それとお気に入りはやっぱりあの変な歌(というかかけ声?)です。マシュー・マコノヒーが演じる主人公の先輩マーク・ハンナが新人だったジョーダンに伝授する儀式のような歌なのですが、これはぜひ本作のヒットとともに流行って欲しいです(笑)。 本作は実話をベースに作られた映画で、これが本当に行われていたのかと思うとハチャメチャ過ぎてビックリしますが、この強烈なぶっ飛び感はある意味では今の暗い時代に必要だと思いました。「ちまちまやらずに、やるならこれくらい暴れないと!」って思うくらい爽快感があり、やってることは悪いことだったけれど、主人公に後悔はないんだろうなと思いました。マネをするなら健全なやり方でとは思いますが、これくらい自分に正直に、失敗も成功も全力で生きたら気持ちが良いと思います。何をやるにも守りに入りがちな人が多いこの時代に、この攻めの姿勢は学びたいところです。 ディカプリオ、スコセッシ、ジョナ・ヒル始め、映画に携わる人たちが楽しんで作ったんだろうなと思えるような高いエネルギーと、チームワークの良さも伝わってきた本作。ハイテンションなノリと裏腹に、来日時に監督とディカプリオが語っていましたが、テーマは真面目で警鐘を鳴らすものということですが、そこを難しくせずに描いているので、約3時間の上映時間の長さもあっという間です。どうしようもない男たちがたくさん登場するので、女子目線でもあらゆる角度で楽しめますよ。 |
お金と麻薬まみれの映画ですが、カラッと明るく、笑えるシーンも多いので、楽しく観られると思います。実話の映画化とはいえ、かなりぶっ飛んだ内容なので別世界の話として割り切って楽しんで欲しいところですが、乱交シーンも多々出てくるので、純真なカップルにはきついかも知れません。上映時間も約3時間なので、他の予定でぎっしりな日ではなく、この映画を観るのがメインの日に行くと良いと思います。 |
残念ながらR-18なので、18歳未満は観られません。物語の始めで主人公はかなり若いので、大学生だったら感覚が近いかも知れないですね。最近は若くして起業する人もいるので、反面教師として観ると良いでしょう。欲望に突っ走るエネルギーは楽しいですが、これは映画のなかだけで体感して、悪いところはマネせずに、全力で何かに打ち込むというところだけ学ぶと良いと思います。 |
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2014.1.29 TEXT by Myson