2014年2月22日全国公開/R-15
東宝東和
公式サイト 予告編 予習復習特別映像 ジャスティスいいとも:トーキョー女子映画部主宰マイソン
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幼い少女が銃を打ちまくり、人を斬りまくるという、世の中の常識人が観たら激怒しそうなモラル無視の衝撃的な前作から数年後を描いた本作。今作では高校生になりすっかり大人っぽくなったヒット・ガールと、次は本物のヒーローを目指そうとするキック・アスの奮闘と葛藤をテーマにしていて、前作よりも常識人が共感しやすいストーリーになっています。恋や友達と遊ぶことよりも殺しを先に覚えたヒット・ガールのミンディがお年頃の女子になり、異性への興味が芽生え、普通の高校生としての生活を楽しみつつある過程を描くシーンが“いかにも”という演出で笑えますが、やはり普通の子じゃないということで浮いてしまう下りの後半にキック・アスらしいムチャクチャな展開があります。なので前半で意外にまともなストーリーかと思わせながら、やはり後半でだんだん様子がおかしくなり暴れ出すので、前作のノリを期待している方にも楽しめます。また、真相は定かではないですが、敢えてかたまたまかクロエが主演した『キャリー』を彷彿とさせるシーンもあるのでぜひご注目を。 どうしても役どころとしてヒット・ガールの方が強いしカッコ良いし、前作でのインパクトが強く、クロエ・グレース・モレッツの方が最近日本公開の出演作が多いので日本での知名度は高いと思いますが、キック・アスを演じるアーロン・ジョンソンも『SAVAGES 野蛮なやつら』『アンナ・カレーニナ』などの出演作が日本で立て続けに公開され、二枚目役が続いたので徐々に日本のファンを増やしていると思われます。既に彼に注目している女子なら彼が脱ぐとスゴイというのはご存知だと思いますが、前作と異なり今作では肉体美とセクシャルなイメージを打ち出しているので、今作ではきっとキック・アス人気も上がるのではと期待が持てます。あとジム・キャリーの出演も注目されていますが、こちらは意外にキャラクターの濃さとしては控えめな印象。完全にクレイジーなおじさんを演じてくれると期待していたので少し物足りなかったですが、この作品の世界観自体がクレイジーなので、薄まって見えたのかも知れません。 前作と今作でトーンが違うので、前作の強烈さを求めすぎるとやや物足りなさを感じるかも知れませんが、今作の方が万人に理解、共感されやすい内容になっています。前作を観た人も観ていない人も、観てみて欲しいと思います。 |
デートで観ても楽しめると思いますが、後半で急に思い出したかのように、お下劣なシーンが出てきます。気まずくなるようなエッチなシーンはほとんどなく、中学生レベルの下ネタなので、「はい、はい」と軽くあしらう態度で流せば良いですが、そういうのすら許せないモラルの塊のような彼氏や旦那さんとは観ない方が良いでしょう。ハチャメチャなノリが好きなカップルは前作を一緒にDVDでおさらいしてから今作を観るとより盛り上がりますよ。 |
残念ながら今回もR-15なので中学生以下の人は観られません。16歳以上のティーンは、キック・アスやヒット・ガールと同じ年頃なので、等身大の感覚で楽しんでください。ヒット・ガールのミンディの普通の女の子としての葛藤は設定は異例とはいえ、自分の使命について考えたり、どういう価値観でどういう生き方を選択するかという点で、皆さんにも通じる部分なので自分ならどうするかと考えてみても良いでしょう。まあでも、真剣に観る映画というよりは、ぶっちぎり感を楽しんでください。 |
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2013.11.27 TEXT by Myson