ざっくりいうとお金の使い方のお話なのですが、身近なお金の使い方ではなく世界規模で考えなければならないお金の使い方の話です。金額も10兆円と想像できないくらい大きな単位が出てきます。お金のことや経済に詳しい人だとすぐに内容が理解できるのかも知れませんが、普段聞き慣れない経済用語がたくさん登場するので始めは難しく感じると思います。ですが肝心なのは「お金を上手に使いましょう」ということなので難しい用語の意味は観終わってから調べるとして、映画のなかでお金がどのようにして流れていくのかを中心に観て欲しいと思います。そうするとタイトルの意味もだんだんと理解できるようになりこの作品のおもしろさもわかります。
主演の佐藤浩市は今回詐欺師という役を演じていて、ちょっと軽いノリがありつつも男気がある性格が好印象なキャラクターでした。お堅い雰囲気の社会派作品なのに、たまにこのキャラクターが冗談を言うので空気も和んでとても親近感がわきました。特に終盤に「え、このタイミングで冗談を言う!?」というシーンがあるので、そのシーンは遠慮せずに笑って欲しいと思います。そしてこの佐藤浩市と行動を共にする役柄を演じるのが森山未來なのですが、今回も彼の演技は際だって良かったです!ネタバレになるので詳細は言えませんが、後半に英語で長く話すシーンがあり、英語が上手い下手というよりもとにかく伝える力がすごくてそれだけでちょっと感動してしまったほどでした。
全体的にお堅い雰囲気が漂う作品ではありますが、あまり構え過ぎずにわかる範囲で理解して観て、まずは自分自身のお金の使い方について考えてみてはいかがでしょう。
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映画好きカップル向けかなと思いますが、この作品にはカップルの幸せの絶頂からどん底までの全てが描かれているので、いろいろなことを経験してきている付き合いの長いカップルの方がより楽しめると思います。非現実的な世界での話なのでそこまで感情移入して自分たちに当てはめてしまうことはないでしょうし、不思議なシーンが多いので、観終わってから「あのシーンはどう思った、このシーンはどう思った」など話し合うとさらにおもしろいでしょう。 |
小学生のキッズが映画館で観るには難しい内容です。10兆円という金額が出てきても実際にそのお金が現金として現れるシーンはありませんし、金額の大きさをまず理解することか困難だと思うので、せめて中学生になってから観てください。中学生以上のティーンも完全に内容が理解できなかったとしても、この作品をきっかけに自分のお金の使い方が本当に正しいかを見直し、さらに世界単位でのお金の使い方についても少し考えてみると良い勉強になると思います。 |