2015年2月13日より全国公開/R-15
東宝東和
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50ヵ国以上で出版され、全世界累計1億部を突破した大ベストセラーを映画化した本作。ロンドンの一般女性が趣味でネットに投稿した小説が注目を集め、オーストラリアの小さな出版社から書籍化されたというこの原作にまつわるお話も映画みたいな話ですが、世界中の女性が夢中になっているこの物語がまさかのSMネタというのも驚きです。でも、ただの変態映画ではなく、“ロマンスと性的嗜好”の狭間で揺れる男女の心情を描いている点が、女性を夢中にさせる要素なのだと思います。ただ、ロマンチックなシーンも多い反面、SMプレイをしたい主人公のクリスチャン・グレイの必死さが観ていてだんだん可笑しくなってきて、これは真面目に観るべき映画なのか、冗談半分で観た方が良いのか迷うところでした。そして、R-15まで下げるためだと思いますが、ぼかしの範囲が大胆(笑)。隠す部分が広範囲に及ぶシーンは主人公の顔まで見えなくなったりして、ちょっと気になりました。…って、こんなこと書いてる私も変態か(笑)! と、結局おもしろかったのかどうかと聞かれれば、おもしろかったです。でも、予想していたのとは違ったおもしろさかな。ただこの話題で3部作と聞いて驚きつつ、エンディングが「???」だったので、続きがあると知ってホッとした部分と、おそらくこの先、女子が好む展開であることを望む気持ちと、複雑な思いです(笑)。それはさておき、ジェイミー・ドーナンが演じるクリスチャン・グレイがカッコ良いので、それは安心材料としてお伝えしておきましょう。ま、「とりあえず観て!」という感じで、続編も楽しみに待ちましょう。 |
友達以上恋人未満や付き合いたてのカップル、セクシャルなシーンが苦手なカップルには不向きかも知れませんが、どうなんでしょうね。敢えてこういうのをデートで観るのもおもしろいのかも(笑)。普段こういう話題はできないですから、これを機に話し合うのは気まずいにしても、お互いの反応を観てみるのも良いのではないでしょうか。ぶっちゃけて話し合いができるなら、「私だったら…」「俺だったら…」みたいなところで、お互いの許容範囲を打ち明けてみると、そういう相性も確認できるでしょう(笑)。 |
R-15なので、15歳未満のキッズ、ティーンは観られませんが、内容的には高校生にとっても過激な気がします。観るとしたら、恋愛予備軍の皆さんは、世の男性の多くが主人公のクリスチャン・グレイのような要求をしてくるのではと、不安に思うかも知れませんが、これは映画だと割り切って解釈しましょう。こういうタイプももちろんいるかも知れませんが、結局のところ、いくら好きでも自分がどうしたいかだし、過激な部分だけではなく、なぜクリスチャンはこうなってしまったのかということや、クリスチャンとアナ、2人の人間の心情にフォーカスして観てみてください。 |
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©2014 Universal Studios
2015.2.13 TEXT by Myson